若さの秘密は腸内環境
腸内環境を整えることで、がんや認知症、生活習慣病などを予防しますが、これらの病気は、寿命を縮めるというだけでなく、QOL(生活の質)を著しく低下させます。
人の手を借りなくても、自ら考え、行動できる自立した生活を送れなければ、長寿の醍醐味、人生の満足度を高めることはできません。
ですから「病気にならない」ことは、健康長寿を目指すうえでの基本といえます。
1日1日を生き生きと過ごすには、からだも、心も、見た目も、若々しくなければなりません。
そんな若さを保つカギは、やはり腸内環境なのです。
私たちの暮らしには、活性酸素を発生させるものがあふれています。
活性酸素とは、からだを酸化させる物質、つまり細胞をサビつかせるものです。
当然、これは動脈硬化を由来とする心臓病、脳卒中、糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満、そしてがんなど、あらゆる病気の引き金となるわけですが、それだけにとどまりません。
血管、骨、筋肉、肌や髪、さらには心までも蝕みます。
そんなあらゆる元凶ともいえる活性酸素の発生を食い止め、除去するには、腸内環境を整えて、免疫力を高めておくことが重要なのです。
腸のはたらきを正常に保つことが、免疫力アップに貢献するわけですが、ほかにもさまざまなメリットを生み出します。
たとえば、代謝を上げることで、代謝とは生体内の化学反応で、体外から取り入れた物質を使って新たな物質を合成したり、エネルギーを生み出したりすることです。
つまり、代謝が上がるということは、古い細胞が新しい細胞に生まれ変わるのを促し、からだ全体の機能を活性化させるのです。
代謝の要といわれる体内酵素の生成量は、年齢とともに減少しますが、発酵食品にはその酵素が豊富に含まれているので、老化予防に役立ちます。
また、発酵食品は便秘や下痢を予防します。
腸内に不要な老廃物が長くとどまると、発生した毒素が腸から吸収され、細胞を傷める原因となりますが、発酵食品の整腸作用により、デトツクスしやすいからだになります。
さらに、女性にとってうれしいのは、美肌効果です。
肌をつくる細胞の材料はたんばく質ですが、発酵食品は発酵の過程でたんばく質を分解し、吸収をよくしてくれます。
同時に、細胞の代謝を促すさまざまなビタミンを合成するので、ハリのある肌やつやのある髪を保つうえで効果的です。
ほかにも、ストレスを軽減したり、心の安定を保つ効果もあり、生きていくうえでさまざまな恩恵を与えてくれます。
老化の予防に、発酵食品は大きな後ろ盾になることは間違いありません。
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