胃や肝臓を守る納豆おつまみ
納豆は、朝食のおかずとして親しまれているだけでなく、まぐろ納豆やオクラ納豆、いか納豆などのように、お酒のおつまみとしても高い人気があります。
もちろん、お酒によく合う風味が、その理由なのでしょうが、実はアルコールの害を防ぐうえでも、とてもいい食品です。
アルコールの害にはいろいろありますが、その第一は、まず胃に対する作用です。
ウイスキーなどの強いアルコールをストレートで飲むと、それがたとえわずかでも、胃粘膜を覆って保護している粘液のバリアーが壊されて、胃粘膜はむき出しの状態になります。
そうなると、本来は食べ物の消化にあたっている胃酸によって、胃粘膜そのものが損傷を受け、出血を引き起こします。
それでも、一晩ぐつすり眠れば、翌日には壊れた胃粘膜と粘液は元どおりに修復されます。
ところが、毎晩のように深酒がつづくと、胃粘膜の修復は追いつかなくなり、胃炎さらには胃潰瘍をも誘発しかねません。
そんなとき、酒の肴に納豆を食べると、特有のあのネバネバが胃粘膜を保護してくれるのです。
ネバネバの正体は、ムチンと呼ばれる物質です。
ムチンはアミノ酸の一種であるグルタミン酸が多数連なったぺプタイドという物質と、果糖が集まったフラクタンという多糖類からできています。
ちょうど網の目のような立体構造をしているぺプタイドのすき間に、水あめのような性質を持つフラクタンがぎっしりと詰まった形になっています。
このため、引っ張ると長く糸を引いて、あのネバネバした状態になるのです。
このムチンが胃壁全体に広がり、たとえ粘液が不足しても、アルコールや胃酸で胃粘膜が傷つくのを防いでくれるというわけです。
お酒の第二の害は、肝臓に対するものです。
たとえば、すきっ腹に強いお酒をぐいぐい流し込むと、肝臓は大車輪でアルコールを分解しますが、その能力を超えた量になると、分解しきれずに悪酔いを起こします。
さらに悪化させると、肝臓の細胞が傷つけられて急性アルコール性肝障害などを起こすことさえあるのです。
こんなトラブルを避けるには、お酒を飲むときにけっして胃をからっぼにしないことです。
物を食べながら飲んで、アルコールの吸収速度をゆるめてやることが肝心です。
そして、この面でも一役買ってくれるのが納豆なのです。
納豆はご存じのようにタンパク質食品であり、さらにはネバネバのもとであるムチンを含んでいます。
これらのタンパク質やムチンには、実はアルコールを吸収して胃壁を保護し、アルコールが直接胃から吸収されるのを防ぐ働きがあるのです。
特にムチンはどこまでも薄く伸びて面積が広がる分だけ、効率よくアルコールを吸収することができます。
アルコールを含んだムチンは胃から腸に運ばれ分解されて、ゆっくり腸から吸収されます。
このような形をとることで、アルコールの吸収もゆっくりと行われることになり、肝臓の負担はぐっと軽くなり、悪酔いもせずにすむのです。
アルコールの害から内臓を守ってくれる納豆の成分は、タンパク質とムチンばかりではありません。
アルコールの分解処理をフル回転で一手に引き受けてくれているのは肝臓ですが、特にこの働きを請け負っているのは、アルコール脱水素酵素です。
この酵素の生産に重要なのがアミノ酸であり、その働きを応援するのがビタミンB群などです。
これらの成分はすべて納豆に豊富に含まれています。
このように納豆は、肝機能が正常で活発に働くために、まさにうってつけの食品といえるのです。
ちなみに、納豆と鶏卵やうずらの卵を組み合わせた月見納豆は、納豆と卵の栄養成分の相乗作用で、アルコールから肝臓を守る効果が何倍にも増す、じようずな取り合わせです。
そのほか、すりつぶした納豆でいかの糸作りをあえたり、まぐろの中落ちと刻み納豆をあえるなどした一品は、タンパク質やビタミンB群がいっそうふえて、やはり酒の肴にうってつけです。
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