1日90グラムのタンパク質
傷んだ肝臓が求める理想の食事とは、ひと言でいえば、「高タンパク・高ビタミン・適正カロリー」食です。
なかでも重要なのが、タンパク質を意識的に多めにとることです。
破壊された肝細胞の修復材料となるのはタンパク質ですし、肝臓の働きの主役となる200種類もの酵素、またウイルスを退治する免疫物質などは、いずれもタンパク質を材料としてつくられるからです。
1948年、米国の医師バティックらはアルコール性肝硬変などで腹水や黄痘の出ている重症の患者に1日171gものタンパク質を含む食事を与え、著しい治療効果を認めた、と報告しました。
その後の研究では、肝臓病がかなり重症でも、アルブミンなどのタンパク質を組みかえる肝臓の働きはあまりそこなわれないことも判明しています。
ただし、極端すぎる高タンパク食は、どうしても高脂肪、高カロリーになり、脂肪肝や肥満を招きやすいことが指摘され、タンパク質の量については修正意見が出きれました。
現在、日本人の肝臓病患者の場合、体重1也あたり1・5gのタンパク質を1日にとることがすすめられています。
体重60sの人なら、1日90gが目安となるわけです。
タンパク質を効率よくとるために注意したいのは、良質のタンパク質を選ぶことと、消化吸収のよいタンパク質を選ぶことです。
食べ物に含まれるタンパク質は、胃腸でアミノ酸に分解されて肝臓に送られ、体を構成するタンパク質に組みかえられます。
食べ物のタンパク質と人間の体のタンパク質とでは、アミノ酸の組成が異なるので、肝臓がこの作業を行うとき、余ったアミノ酸は捨てられてしまいます。
このむだが少なく、体内で効率よく利用されるタンパク質を「良質のタンパク質」と呼んでいるのです。
ごはんや野菜などにもタンパク質は含まれていますが、良質のタンパク質となると、卵をはじめ動物性食品の顔ぶれが並びます。
このため、1日90gのタンパク質の半分を動物性食品からとることが必要とされます。
また、牛肉や豚肉は良質のタンパク質ですが、脂肪が多く、消化吸収の点でも劣るので、消化液の分泌が悪くなっている肝臓病の患者さんには向きません。
そこで、@卵、A牛乳、B鶏肉、C魚肉、D大豆および豆腐・納豆、きな粉などの大豆製品、の順に、優先的にとることが一般にはすすめられます。
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