お酒を飲む前に柿やりんごで悪酔いを防ぐ
熟した柿や夏みかん、牛乳、これらはいずれも、昔から民間に伝えられてきた悪酔い防止の食品です。
ほんとうに効くのか半信半疑の人も多いと思いますが、確かにいわれるだけの根拠はあるのです。
というのも、これらの食品には、アルコールの代謝を促進させるビタミンB2やC、果糖、ブドウ糖、またアルコールの吸収を遅らせるタンニン、カフェインなどが豊富に含まれているからです。
柿については、研究報告があり、これはウサギを使った実験で、複数のウサギに体重1sあたり10%の濃さのアルコールを10ml飲ませ、それらのウサギを3つの群に分けて、柿ジュースをそれぞれ飲酒30分前、飲酒30分後、そして60分後に与えました。
次に、同じ条件で柿ジュースのかわりに蒸留水を飲ませたウサギ群と砂糖水を飲ませたウサギ群をつくり、柿ジュースを飲ませた3つのウサギ群と比較してみたのです。
その結果、柿ジュースを飲酒30分前に与えたウサギ群は、30分後と60分後に柿ジュースを飲ませたウサギ群、それに蒸留水や砂糖水を飲ませたウサギ群にくらべて血中アルコール濃度の最高値が低く、しかも、その最高値のあらわれも遅れ、低下は速やかになり、また、血中アセトアルデヒド濃度もかなり低い値を示したのです。
このような結果が出た理由はいうまでもなく、柿には冒頭お話ししたようなタンニン、ビタミンB2やC、ブドウ糖などが含まれているからです。
同様の成分を含む食品は柿以外にも、いちごやみかん、りんご、レモンなどがあります。
アルコールの吸収抑制だけからいえば、コーヒーや紅茶、緑茶、牛乳、チョコレトトなども効果があり、これらについても実験で確認されています。
ただ、これらの食品から効果を得るには、先はどのウサギの実験でもわか渇ように、食べるタイミングがポイントになります。
いちばんいいのはお酒を飲む直前で、飲酒中でも効きめはあります。
飲食後もすぐなら少しは効果がありますが、長くたってからではほとんど期待できません。
肝臓を守るための方法ではありませんが、飲んだお酒をすばやく体外に排出させてしまう助っ人として、悪酔い予防に効果があります。
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