月経のリズムと睡眠
女性の月経周期は、およそ二八日間を一つの周期としており、月経後の排卵の準備期間である卵胞期と、排卵後の黄体期に分かれます。
黄体期は排卵後の卵子が精子と出会って妊娠が成立したときに備え、女性ホルモンのプロゲステロンが増加します。
プロゲステロンは受精卵が子宮内で育ちやすいように、子宮内膜をベッドのように厚く整えますが、受精〜妊娠が成立しないと分泌されなくなると、子宮内膜がはがれ、月経血となって排出され、次の排卵の準備が始まります。
プロゲステロンには基礎体温を上げる作用があり、黄体期の体温は卵胞期よりも〇・五℃くらい高くなるため、卵胞期は低温期、黄体期は高温期とも呼ばれます。
体温は一日の中でも変動があり、夕方六時ごろにもっとも高くなりますが、黄体期にはこの振幅が小さくなることがわかりました。
とくに夜の体温の下がり方が十分でなくなり、このために夜の眠りが浅くなり、日中に眠けを起こしやすいのではないかと考えられます。
この傾向は、とくに黄体期の後半、つまり月経前に強まります。
女性の約四割は、月経前、あるいは月経時に、いつもと違った睡眠状態になると答え、また、そのうちの四三%は月経前の過眠、五一%は月経時の過眠を自覚しています。
また、少数ですが、月経前あるいは月経中に不眠を訴える人もいて、寝つくまでに時間がかかったり、途中で目覚めたりする例が多いようです。
黄体期には、眠りを誘うメラトニンの分泌が低下しているとの報告があり、また、セロトニンという脳内物質の分泌が減って、イライラや落ち込みを引き起こすとの考えもありますが、まだはっきりしたことはわかっていません。
月経前の睡眠の変化は多くの女性が経験しますが、そのために日常生活に差し障りがある場合は、まず、月経前の時期になったら、意識して日中に光を浴び、活動的でメリハリのある生活を心がけるようにします。
気分転換を心がけ、過労を避けることも大切です。
基礎体温と睡眠日誌をつけると、睡眠障害が月経周期に関連して起こっているのかどうかが判断できます。
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