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空(から)の巣症候群とは
花子さん(55歳)は専業主婦で、この頃、ホットフラッシュなど更年期障害に悩まされています。
ホットフラッシュとは、更年期障害の代表的な症状で、いわゆる更年期障害の中でも最も多いもので、「のぼせ」「ほてり」と呼ばれる症状です。
2人いる子供のうち、長女が結婚して地方都市で新婚生活を始めており、長男は学生で一人暮らしをしています。
花子さんは長女とは大変仲がよく、一緒に買い物に出かけたり、料理をしたりしていました。
しかし、今では娘に会いたいと思っても、住んでいるところがかなり遠いため、簡単に訪ねていくこともできません。
2人の子育てが終わり、肩の荷をおろした感じでほっとしていたのですが、いざ子供たちがいないとなると、寂しさばかりか、何か生きがいすら失ったような気分にとらわれるようになってきました。
そうかといって、夫は働き盛りで、仕事が忙しく家のことなど全く顧みません。
花子さんは1日中1人きりでいることが多くなり、そのうち、何をするにもおっくうになり、食事の支度や洗濯などの家事をほとんどやらなくなってしまいました。
あまり外出もしないので、化粧はもちろん、着るものも1日中パジャマで、さすがに夫も様子がおかしいことに気づき、休日に妻の様子をみていると、ほとんど横になっていたのです。
夫は慌てて病院に連れて行くと、うつ病の疑いがあるといわれました。
主婦が更年期を迎える頃は、ちょうど子供たちが成人して独立していく時期に当たることが多く、花子さんのように、1人で家に取り残されたような気分になり、それがきっかけとなって心の不調を訴えるようになる場合があり、これを空の巣症候群といいます。
うつ病がんばるな!
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