ウイルス性肝炎は種類や症状で治療
B型肝炎ウイルスは、A型からH型までの8つの遺伝子型に分類されます。
日本に多いのはC型ですが、最近は性行為感染により、欧米に多いA型が増加しています。
B型肝炎は、ウイルス量がC型肝炎の約1000倍と非常に多いうえ、生き延びるために遺伝子を変化させます。
そのため、体内から完全に排除するのは難しく、治療は、ウイルスの増殖をおさえて鎮静化を図ることを目的とします。
治療に使われるのは、核酸アナログと呼ばれる抗ウイルス薬です。
最も早くから使われていたのはラミブジンで、少し遅れてアデフォビル、次いでエンテカビルが使われるようになりました。
C型肝炎の治療に使用されるインターフェロンも、B型肝炎の治療に使われます。
ウイルス量が少ない、遺伝子型がA型とB型に有効です。
抗ウイルス薬は、服用を続けると、その薬剤に抵抗をもった耐性ウイルスが出現し、肝炎が悪化することがあります。
ラミブジンは、抗ウイルス効果の高い薬ですが、この耐性ウイルスの出現率が高いのが欠点です。
耐性ウイルスが出た場合は、アデフォビルを併用してウイルスの増殖をおさえ、肝炎を鎮静化させます。
アデフォビルには、耐性ウイルスが出現しにくいという特徴があります。
いちばん新しいエンテカビルは、ウイルスの増殖をおさえる効果が、ラミブジンより高い薬剤です。
しかも、耐性ウイルスの出現率が非常に低いとされており、核酸アナログ製剤未便用の患者さんに対しては、最初からこの薬を使うのが有効とされています。
核酸アナログ製剤は、どの薬にしても、長期間の服用が基本です。
服用を中止するとウイルスが再び増殖を始め、肝炎が急激に悪化する危険があります。
核酸アナログ製剤やインターフェロンによる治療で効果が出なかった場合、肝庇護薬(肝機能改善薬)を使って、肝炎の進行をおさえる療が行われます。
これによりウイルス量を減らすことはできませんが、肝機能を安定させるとで、肝硬変や肝がんの発生を遅らせることができます。
使用される肝庇護薬には、強力ネオミファーゲンシー、ウルソデオキシコール酸、プロヘパールなどがあり、主に使われるのは、注射薬の強力ネオミノファーゲンシーです。
肝機能異常の程度に応じて、注射量と回数を調整します。
C型肝炎の治療は、インターフェロンの投与が中心です。
インターフェロンは、インフルエンザなどに感染したとき体内でつくられる物質で、ウイルスの増殖をおさえる働きがあります。
これを人工的に量産し、体外から補うのがインターフェロン治療です。
この方法は、ウイルスの完全排除、すなわち完治を目標に行われますが、どのC型肝炎にも同じ治療をするというわけではありません。
インターフェロン治療の選択肢は非常に多く、ウイルスの型や量、年齢、肝臓の状態などを検討して、最も適した治療法が選ばれます。
C型肝炎ウイルスは、遺伝子の違いによって1型と2型に分かれ、さらにそれぞれa型とb型があります。
日本人に多いのは1b型で、2a型、2b型と続き、1a型はほとんど存在しません。
インターフェロン治療には、インターフェロン単独療法と、抗ウイルス薬のリバピリンを組み合わせるインターフエロン・リバピリン併用療法があります。
【インターフェロン単独療法】
基本的に、1・2型の低ウイルス量タイプに行われます。
使用するのは従来のインターフェロンか、改良型のペグ・インターフェロンです。
従来型は、最初の2週間は毎日、その後も週3回の注射が必要ですが、ペグ・インターフェロンは血中にとどまる時間が長いため、週1回の注射ですみます。
【インターフェロン・リバピリン併用療法】
初回治療では、高ウイルス量タイプに行われます。
リバピリンは、単独ではウイルスを排除できませんが、インターフェロンと併用すると、抗ウイルス作用を発揮します。
インターフェロンは、ウイルスの力が比較的弱い2a型、2b型には効きやすいのですが、日本人感染者の約7剖を占める1b型、なかでも高ウイルス量の難治性と呼ばれるタイプには、ほとんど効果はありませんでした。
しかし、リバピリンとの併用や、ペグ・インターフェロンの登場などによって、近年、治療効果が著しく上がっています。
1型・高ウイルス量タイプの場合、以前は約5%だったウイルス排除率が、ペグ・インターフェロンとリバピリンを併用する治療法で、約50%にアップしました。
抗ウイルス薬の開発も進み、プロテアーゼ阻害薬、ポリメラーゼ阻害薬など、新薬が続々と登場しています。
インターフェロンとの併用で、いっそうの治癒向上が期待できます。
インターフェロン治療で十分な効果が得られなかったり、副作用が強くて治療を継続できなかった場合は、次のような対症療法が行われます。
肝機能を安定させることで、肝がんへの進行を防ぎます。
@インターフェロンの少量・長期療法
A肝庇護薬による治療
Bしゃ血療法
しゃ血というのは、血液を抜くことです。
C型肝炎になると、肝臓の中に鉄が増えてくるのですが、増えすぎると活性酸素が発生して、炎症が悪化します。
そこで、体内の鉄の約7割は赤血球に含まれていますから、採血をして鉄を減らそうというのが溶血療法です。
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