お酒を飲まないのに脂肪肝
大量の飲酒を続けると、アルコール性肝障害の第一段階であるアルコール性脂肪肝となり、やがてアルコール性肝炎、さらには肝硬変や肝がんに進行する可能性があります。
ところが、お酒を飲む習慣がないのに、アルコール性肝炎とよく似たダメージを起こす病気の存在が最近明らかになり、注目されるようになりました。
英語の病名の頭文字をとってNASH(ナッシュ)と呼ばれるこの病気は、脂肪肝をもとにして起こります。
通常の脂肪肝であれば、肝硬変に移行することはまずなく、あっても1%程度ですが、NASHの場合はその10倍もの確率で肝硬変に進むといわれています。
肝がんになる率も、そのぶん高くなります。
NASHの発症には、活性酸素による酸化ストレスなどが関係していると考えられていますが、通常の脂肪肝ですむ人と、NASHになる人との違いは、まだわかっていません。
傾向として、男性は30歳代以降、女性は閉経を迎える50歳ごろになると、発症が多くなります。
NASHになると、炎症による肝細胞の破壊と再生で、線維化が進みます。
肝硬変になるのを防ぐために早めの治療が必要ですが、それには、一般的な脂肪肝とNASHとを見分けることが重要です。
NASHの診断基準は医療機関によって多少異なりますが、@アルコール摂取量が1日20g(日本酒1合)以下である、AALT値がAST値より高く、異常値が半年以上続いている、Bウイルスなど、ほかに肝障害の原因がない、C線維化や炎症がみられる、などが主な基準内容です。
これらを満たしていれば、ほぼNASHと診断がつきます。
NASHは新しく認識された病気だけに、まだ不明なことが多いのですが、肥満と関係が深いことがわかっています。
たとえば、肥満の人は、そうでない人と比べてNASHになる確率が約7倍も高く、BMIが高くなるほど発症しやすくなります。
また、同じ肥満でも、皮下脂肪型より内臓脂肪型の肥満のほうがNASHになりやすく、NASHの患者さんの9割以上に多量の内臓脂肪の蓄積がみられます。
内臓脂肪の蓄積は、メタポリックシンドロームの要因の一つです。
NASHの患者さんは、ほかの要因である高血圧や高血糖などを併せもっている人が少なくなく、約3分の2はメタポリックシンドロームといわれています。
メタポリックシンドロームの人は、動脈硬化だけでなく、NASHにも注意が必要です。
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