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仮面うつ病と高齢者のボケ
花子さんは、長年、夫の会社の経理を担当していましたが、65歳のとき、夫が肝臓がんで入院したため夫に付き添っていましたが、病状が悪化して夫が亡くなると、しばらくしてからボケのような症状が現れました。
娘が心配し、自分がつきそって母親を受診させました。
花子さんはおしゃれで、年齢よりずっと若く見える人だったのですが、急に老け込んでしまったように見えました。
何か変わったことがなかったか聞いてみると、会社の経営が破綻し、そのことで会社の経営をまかせていた娘夫婦の仲までおかしくなって、離婚の話をしていることがわかりました。
診察をしてみると、痴呆ではなくうつ病の悪化であることがわかり、抗うつ薬の増量投与で症状は改善し、次第に元気が戻ってきました。
しかし、元気になり、会社の仕事を手伝うといっていた矢先に、突然、自殺をしてしまったのです。
うつ病では回復期に自殺をしてしまう危険性が高くなり、症状が重いときには自殺をする気力もなくなりますが、回復すると気力や行動力が回復してきて、自殺する危険が高くなるのです。
また、高齢者は自殺をする危険性が高いという傾向もあり、高齢者がうつ病になったときは、自殺のサインを見逃さないように注意する必要があるのです。
周囲の人は、愚痴を聞く、わがままを受け入れるなど、受け入れるようにし、暖かく見守るようにします。
うつ病がんばるな!
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