カウンセリングとがん生存率
ストレスと免疫力の研究は、アメリカを中心に1960年代に盛んに行われるようになり、世界的に権威のあるニューヨーク科学アカデミーが、「がんの心理生理学的側面」と銘打った学会を開いたのもこのころです。
西洋医学というのは、感染症を劇的に減らし、ケガなどの治療において、とても大きな成果を上げてきました。
しかし、その一方で慢性的な病気に関しては、手こずっていました。
とくに、激増するがんに対しては、完壁な手術ができたと思っても、しばらくすると再発してしまいます。
これには、優秀な外科医も頭を抱え込んでしまいました。
肉体だけを治療するという考え方の西洋医学は完全に壁にぶち当たってしまったのです。
そうなると、心のことを考えざるを得ません。
何か心が健康や病気と関係しているのではと考える人が増えてきました。
乳がんの患者の研究で、ファイティングスピリットをもった人が長生きするという実験結果が出たのも、このころでした。
1980年代、50人のがん患者にカウンセリングを行い、その経過を観察し、さらにはカウンセリングを受けないグループと比べてどうかという実験を行いました。
カウンセリングを受けたグループの平均余命が36.9カ月だったのに対して、カウンセリングを受けなかったグループの平均余命は18.9カ月と半分しかなかったのです。
この結果、「カウンセリングは寿命を伸ばすのに効果的」ということが、この実験によって明らかになってしまいました。
こういう結果が出たのも、免疫力がストレスに非常に敏感に反応するからです。
カウンセリングというのは、相談する側が自分の心の中を吐露することです。
それが免疫力を高めるうえではとても大切なことなのです。
辛いこと、嫌なことがあれば我慢などすることはありません。
愚痴でも不平でも不満でもいいから、吐き出すことです。
とにかく、ストレスはあってもいいですから、ためないようにすることです。
そのためには、物事の受け止め方とストレスの発散法を考えることです。
完壁とかすべての人に好かれるとか勝ち続けるとかコンプレックスをもたないといったことは、無理なことで、ありえないことなのです。
そんなことを追い求めるから、大きなストレスがかかってくるのです。
不完全でけっこう、嫌われてもかまわない、コンプレックスも大歓迎、負けたっていい、そんな気持ちをもったら、本当に生きるのが楽になります。
ストレスも激減です。
さらに、泣きたかったら泣く、笑いたかったら笑う、愚痴も不平も不満も言ったっていいじゃないのという、自分に対する正直さをもつことが大切です。
これを心がければ、人生は間違いなく楽しい方向に変わります。
免疫力は、驚くほどアップし、病気知らずで長生きできます。
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