乳酸菌でアトピー発症を抑える
佐賀県有田町で、とても興味深い調査が行われました。
R−1という多糖類を多く産生し、免疫力アップに役立つと考えられる乳酸菌を使用したヨーグルトを、小中学生に摂取させ、インフルエンザなどへの感染に効果があるかどうかを調べたものです。
この町では、5年前にも、60歳以上の85人を対象にした調査で、R−1乳酸菌のヨーグルトには、風邪をひきづらくする効果があることを確認しています。
今回は、同町の保育園、幼稚園、小学校、中学校に通学する全員を対象にして行われました。
ヨーグルトを摂取したのは、2010年9月7日から2011年3月18日までで、分析の対象となったのは小中学生1904人です。
これだけの大がかりな調査というのは、なかなかできるものではありません。
調査方法としては、インフルエンザによる欠席児童・生徒数を、周辺の地域や佐賀県全体と比較しました。
その結果、小学生の罹患率は、他の地域と比べて10分の1以下でした。
中学生はこれほど顕著ではありませんでしたが、確実に罹患率は少なくなっていました。
フィンランドにあるトゥルク大学の小児科医・イソラウリ一教授らは、アトピー性皮膚炎で苦しむ子どもたちを何とか救いたいと、乳酸菌の効果に着目しました。
実験では、家族にアレルギー症状のある妊婦159人に協力を得て、出産前、出産後、そして赤ちゃんにも半年間、乳酸菌LGG(ヒトの腸内から分離された乳酸菌)を飲んでもらいました。
別のグループの人には、プラセボ(偽薬)を服用してもらい、変化を比較したのです。
また、アトピー性皮膚炎を発症した幼児に、通常の治療に加えて乳酸菌をとらせたところ、症状の改善スピードが早まることもわかりました。
アトピー性皮膚炎は、日本でも社会問題となるほど広がっています。
病院では、ステロイドホルモンによる治療が行われますが、この治療は副作用もあって、限界があり、一時的にアトピーの辛さから逃げるには有効な治療法ですが、長く続けるものではありません。
長く続けるには、副作用のないものを選ぶ必要があります。
そのひとつの方法として、ヨーグルトは有効なものだと言うことができます。
多くの人は、病気は医者や病院が治すものだと思い込んでいますが、医者は、専門家としてアドバイスをしたり手助けをするだけで、治すのは自分自身です。
人間には免疫力をはじめとする自然治癒力があります。
これを最大限に発揮させれば、病気にならなくなるし、なっても重症化することなく治っていくものです。
その自然治癒力を働かせるためにはどうすればいいか、それを考えることが大切です。
腸内の環境を整えるのは、その鍵を握るひとつの方法で、ヨーグルトに限らず、発酵食品は腸内環境を整えるのにとても効果があります。
そういうところから、食生活を考えるようにします。
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