感情はその場限りで解決する
日本人の美徳であり欠点でもありますが、感情を表に出すことを良しとしない風潮があります。
笑いもそうだし、ほかの感情も表に出すのははしたないと思われてきました。
心理学で、「外面化」という自己防衛反応があります。
心に湧き上がった感情を吐き出すことで心身のバランスを保つ働きです。
たとえば、会社で嫌なことがあったとし、そのときに、それを心に貯めておくと、必ず後からそれがさまざまな形で表に出てきます。
中には、がんになる人もいるでしょうし、うつ病になる人もいます。
かつては、会社であった嫌なことを帰りに寄る飲み屋で吐き出して帰っていました。
しかし、今の若い人はあまり飲まなくなって、それを吐き出す場所がありません。
ツイッターとかフェイスブックが、吐き出し場所になっているのかもしれませんが、とにかく、どこか出す場所を作っておかないと、あとあとが大変です。
感情を抑えている人は、突然、怒りとかイライラがこみ上げてくることがあります。
そういうときには、交感神経が過度に緊張しています。
アメリカのミズーリ州で、救急外来患者2417人にインタビューしたところ、負傷者のほぼ3分の1は大ケガをする直前にイライラしていたことがわかりました。
18%は怒っていて、13.2%はだれかに腹を立てていたそうです。
イライラしながら車に乗れば、運転は乱暴になります。
イライラとケガの関係は、女性よりはるかに男性のほうが強いことがわかっています。
感情は、その都度、小出しにしておいたほうがよく、悲しいことがあれば、そのときに思いっきり泣くのです。
怒りも、ドカンと出したら、すぐに忘れてしまう。
もちろん、その場限りで終わらないような深い怒りや悲しみもあるかと思いますが、怒ったり悲しんでも解決しないものは、「どうしようもないことなんだ」と自分に言い聞かせ、少しでも早く立ち直るようにします。
感情は、ため込めばため込むほど、病気や事故のもとになるほどのイライラ、怒りにまで増幅されていくのです。
免疫力の低下にもつながっていきます。
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