噛むことががん予防
サプリメントの弊害というのは、栄養素ばかりに焦点が当たっていることです。
食物というのは、それを口に入れ、咀嚼してから飲み込むという順番がありますが、サプリメントだと、噛むという作業が飛ばされてしまいます。
人間にとって、噛むというのはとても大切なことです。
まずは、唾液で、唾液にはぺルオキシターゼという酵素があって、発がん物質が出す活性酸素を中和してくれます。
活性酸素というのは、非常にアグレッシブな酸素のことで、さまざまな分子から電子を奪い取り、酸化してしまうという悪さをします。
活性酸素は、細胞内の遺伝子にも傷をつけ、細胞ががん化する原因を作るとも言われています。
活性酸素を中和する酵素はいくつかありますが、現代は、紫外線や化学添加物、ストレスなどで、たくさんの活性酸素が体内にできる環境にあります。
ですから、中和酵素が足りません。それだけに、よく噛むことによって唾液を出すことは、がんを予防するうえでとても大切なことなのです。
また、噛むことで脳血管が拡張し、認知症の予防にもなります。
ノルアドレナリンというホルモンがたくさん出ることも確認されており、そのホルモンが細胞を活性化させることもわかっています。
さらに、噛むことであごだけでなく、さまざまな筋肉を使いますので、姿勢が良くなり、血液の流れも改善されます。
栄養的には全然問題ないのですが、本来、口から食道を通り、胃や腸で吸収されて栄養になるものが、直接入ってくるのですから、体もびっくりします。
胃ろうと言って、食べるのが困難な人に、胃に直接栄養を送るような手術をすることもありますが、その手術をすると一気に体力を落としてしまう人がいます。
口から食べられない不自然さに、体が適応できないのです。
それだけ、口から食物を入れて噛むというのは大切なことです。
しかし、そんなに大切なことなのに、多くの人が歯を大切にしていません。
日本では医師と歯科医師を比べれば、医師のほうがステータスが高くなっており、それだけ食物の入り口である口を軽視しているとも言えます。
アメリカでは、医師よりも歯科医師のほうが立場が強く、収入も上で、アメリカの医療がいいとは言いませんが、歯科を大切にする姿勢は日本も見習うべきなのです。
宣伝に踊らされて、高いサプリメントを飲むよりも、歯にお金をかけるようにします。
そして、年をとっても自分の歯で食べられるようにしておくことは、これは、とても重要な健康法であり、長寿の秘訣です。
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