免疫は侵入したウイルスを排除
免疫は、病気になるかどうかの大きな鍵となる人体のシステムです。
たとえば、インフルエンザが流行したとき、発病する人としない人が必ずいます。
その違いは何かというと、一番考えられるのは、免疫力の強さで、免疫力が強くて、インフルエンザウイルスが体内に入ってきても、それを排除できる人は発病しません。
免疫力が低下していると、体の中でインフルエンザウイルスが増殖して、高熱が出たり下痢をしたりといった、辛い症状に悩まされることになるのです。
この免疫力、その人の生活習慣によって、高くなったり低くなったりします。
その要因になるのは、ストレスで、どんなに健康にいいと言われるような食事や運動をし、サプリメントをとっていても、いつもストレスを感じているような生活をしていると、免疫力が低下して病気になりやすくなることがわかっています。
免疫というのは、「自分自身(自己)」と「自分自身以外(非自己)」を見分けて、自分自身以外のものは排除しようという働きです。
インフルエンザウイルスは自分自身ではありません。
それが体内に侵入したので、免疫は必死になって、それを排除しようとします。
それに対して、インフルエンザウイルスは排除されまいとしますから、そこで戦いが起こります。
免疫が勝てば発病しませんが、ウイルスのほうが強ければ、発病してしまうのです。
免疫を担当するのは、白血球の免疫細胞で、大きく分けると、リンパ球、顆粒球、単球の3種類があって、それぞれが独自の働きをしながら侵入者をやっつけるのです。
免疫の面白さは、その緻密な連携で、細胞同士がコミュニケーションを取り合って、驚くほどシステマチックに動いています。
すべての細胞は、その表面に標識のようなものがあり、その標識をチェックすれば、それが自分自身の細胞なのか、外から侵入したものなのか、見分けることができます。
サッカーで言うなら、ユニフォームが違うようなもので、選手の顔がわからなくても、ユニフォームを見れば、敵か味方かがわかります。
外から侵入したインフルエンザウイルスは、違うユニフォームを着ているので、免疫細胞からすれば、ひと目で敵だと認識できるわけです。
免疫には、自然免疫と獲得免疫があります。
自然免疫は、下等な動物にもある免疫で、人間にも生まれながらにして備わっています。主役は、マクロファージ、好中球、NK細胞です。
これらの細胞は、血液やリンパ球に乗って、体内を巡り、異物の侵入がないかどうかをチェックします。
そして、異物を発見すれば、即座に攻撃を仕掛けます。
インフルエンザウイルスが侵入したときも、この自然免疫の働きによってウイルスを排除できれば、感染は拡大せず、かかっても、症状は軽くてすみます。
もうひとつの獲得免疫ですが、これは高度な生き物にしかない免疫で、後天的に得るものです。
自然免疫だけでは敵を排除できないときに、獲得免疫が働きます。
その主役となっているのは、T細胞やB細胞です。
これらが、連携を取り合いながら、病気から体を守っているのです。
病気になるのは、免疫システムが乱れたり、免疫細胞が少なくなったりして、免疫力が低下してしまったときなのです。
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