長寿は何を食べるかではなく
日本人の長寿の要因のひとつとして、魚をたくさん食べるというのがあります。
ギリシャのクレタ島の人たちは、日本人以上に長寿で、ギリシャ全体だとそれほど長生きではないのですが、クレタ島だけで見ると、大変な長寿島です。
それは、日本人と同じようにこの人たちも魚を多く食べるためだといわれており、魚をたくさん食べる人は、アルツハイマー病の発症率が少ないとか、動脈硬化になりにくいというデータも出ています。
このクレタ島、日本よりもさらに長寿なのですが、食生活の大きな違いを見ると、クレタ島ではオリーブオイルをたくさんとっているということがわかりました。
オリーブオイルというのは、長寿の要素としてあるのかもしれません。
しかし、面白いのは、オリーブオイルをとれば、だれもが長寿で生き生きと生きられるというわけではないということです。
全体的な統計では、魚やオリーブオイルをとると長生きできる傾向にあるということは言えますが、一人ひとりを見ると、それぞれ個性があって、統計通りにはいきません。
結局、食というのは大事なことではありますが、長寿とか健康にとって、決定的な要素ではないのかもしれません。
大事なのは、何を食べるかではなく、どんな環境の中で食べるかということになってくるのです。
実は、免疫という面から言えば、それはとても大切なことなのです。
食事というのは、楽しいと思える環境の中で食べるというのが、とても重要なことで、家族なら、今日一日どんなことがあったか報告しながら、あるいは、目の前の料理についてあれこれ感想を言いながら食べると、食材が何であれ、免疫力は上がります。
いくら体にいいメニューが並んでいても、それを一人で寂しく食べていたり、みんながしかめっ面をして食べていては、その効果は消されてしまい、消されるどころかマイナスの方向に働くのです。
厚生労働省の研究班は、一緒に暮らす家族や気を許せる友人がいないなど、社会的な支えの少ない人は、脳卒中で亡くなる危険が高いと報告しています。
その象徴が食事ということになるかもしれませんが、いずれにせよ、楽しみながら食べる食事ほど、おいしく健康的なものはありません。
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