被害者と示談したいが保険会社がウンと言わない
刑事被告人となった加害者は、一日も早く示談し、嘆願書などを被害者から受領したいものです。
しかし、保険会社は民事サイドから物事を判断しますから、被害者の過失や、損害額について異議を述べ、被害者から請求された賠償額を減額することに努力します。
ここで、加害者は被害者と保険会社との板挟みになってしまいます。
被害者のヒステリックな請求がさらに拍車をかけることもあります。
そこで、刑事裁判を有利にするためには、次の方法をとらざるを得なくなります。
1 被害者の請求と保険会社の査定額の差額を自己負担する。
この差額が僅少である場合、被害者の請求がそれほど不当でない場合、被害者の請求がこの種の事件の予想される民事裁判の判決額に近い場合、などは自己負担もやむなしと考えます。
2 保険会社の査定額相当を被害者に支払い(または供託し)、残余は被害者から民事訴訟を提起してもらう。
被害者が天文学的な、到底民事裁判などで認められない金額を請求している場合など、客観的に見て被害者の請求が不当と認定されるときはこのような決断も必要です。
3 加害者から債務額確定の調停を提起して、被害者や保険会社を裁判所に呼び出し、裁判所の調停委員による説得を期待する。
被害者の感情がはげしく客観的な協議にはいれない場合、被害者側が暴力団などに取立てを依頼した場合、保険会社の査定が著しく低い場合、などはこの方法が考えられます。
以上の場合でも、常に加害者は被害者の立場を考えつつ、刑事裁判を軽減する努力を重ねるという辛い立場にあります。
そのためには保険会社の関係者と緊密な連絡と調整が必要になります。
なお、どうしても示談が成立しない場合には、@これまでの謝罪経過と弁償の一覧表、A領収書等の支払いを証明する資料、B任意保険の契約茸C任意保険会社の査定表、D被害者側からの文書等を受理して、これらの刑事法廷に提出することが大切です。
加害者の誠意の経過、被害者の無理難題、適正額の範囲ならいつでも弁償が可能である旨の立証があれば、刑事裁判所は被告に有利に認定してくれます。
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