業務上過失犯になる場合とは

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業務上過失犯になる場合とは

業務上の過失とは、行為者が「業務上必要な注意を怠ったこと」によって人に死傷の結果を生じさせた場合をいい、刑法第二二条に定められております。

この業務上必要な注意を怠ったために引き起こした死傷等については、刑法二〇九条、二一〇条に定めている一般の過失犯の場合と比較してみますと、明らかに重く処罰されることになっております。

これは業務に従事している者は一般の者に比較して危険でもあり、責任も重いこと、したがって処罰を厳しくすることによって義務をつくすよう、社会から要求されているからなのです。

業務の意義について、判例は、「業務とは、本来、人が社会生活上の地位にもとづいて、反覆継続して行う行為であって、その行為が他人の生命身体等に危害を加えるおそれのある性質のものであること」(最高裁昭和三三年四月一人目)と述べています。

その他の判例等を要約しますと、「業務」は、社会生活上の「地位にもとづいて」反覆継続して行う行為ということよりも、人の生命身体に危害を加えるおそれのある「行為の反覆継続」ということに移ってきており、ケースによって、具体的事案へのあてはめが検討されているようです。

また、そこでは、業務者であるという特定の地位や身分関係は必ずしも必要なことではなくなってきております。



自動車の運転の場合であっても、タクシーやバスの運転者のような職業的運転者に限定されず、医師が応診のために、あるいは商人が配達のために、自家用車を運転する場合も業務中であるといえるわけです。

ドライブのためにレンタカーで運転中の学生や会社員であっても、自動車の運転に従事中であるという点においては、まったく同一とされてます。

自動車の運転が本来の仕事であれば当然であるとしても、本来の仕事を補助したり、娯楽のための自動車の運転であっても、また免許の有無を問わず、それが反復継続する行為であるならば、業務性が肯定されます。

ですから、運転免許資格者は、当然に反震続的に、人の生命身体に危害を加えるおそれのある行為をするわけですから、原則的に業務者であるといえます。

問題は無免許運転の場合です。

ただ一回の運転中の事故ならば、反復継続ではありませんから、業務ということは困難かと思いますが、モグリで何回も運転を繰り返していたとなれば、やはり業務上過失犯の責任を科されます。

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