入浴や温泉は肝臓によいのか?
肝硬変で入院していた人が、退院したので温泉にでも入ってゆっくりしようといって、山奥の温泉に出かけました。
もともとこの人は温泉が好きだったので1日に何回も入り、数日間滞在しましたが、そのうちからだの調子がかえって前より悪くなり、疲れを感じるようになりました。
そして温泉から帰ってくると、再入院してしまったのです。
またある人は、慢性肝炎で病院に通っていて、症状もかなり安定しており、AST(GOT)もおさまり、黄疸もなく、元気がよかったのですが、友達と温泉旅行に出かけ、帰ってきたら急に黄疸がでて、それがだんだんひどくなって入院してしまいました。
このように、入浴、温泉はときには肝臓病をかえって悪化させることがありますから、正しい入浴のしかた、温泉の正しい入り方の知識が必要になってきます。
たとえば、急性肝炎で入院したような場合、つまりASTが1000とか500とか高い時期には、入浴を禁止です。
入浴は、このような急性の病気のときには禁じられているのです。
それは、お風呂に入るとからだに水圧がかかり、血管が広がり、心臓に負担がかかり、からだ全体が運動したときのようにエネルギーを使うからです。
たとえてみると、お風呂に入るということは、マラソンをしているようなものなのです。
もし30分間入浴したとしますと、1000メートルを全力で走るのと同じくらいのエネルギーが消費されるといわれています。
ですから、安静を必要とする時期には、お風呂に入ってはいけないということになるのです。
急性肝炎は、ふつう3週間目ごろからおさまってきます。
ASTが100以下になるようだったら、週1回入浴することができ、検査値をみながら、週2回から3回というように回数を増やしていくのです。
慢性肝炎の人の場合は、週2回程度に控え、それも軽く、長湯をしないよう、さっぱりと入ります。
そのときのお湯は熱すぎず、ややぬるめのほうがよいのです。
できれば風呂よりシャワーのほうがよいです。
日本人はお風呂が好きですし、とくに夏は汗をかきますから、汗を流すという程度なら、症状が安定している状態の人であれば、毎日でもよいです。
温泉は、その成分のためにさまざまな薬効がありますが、肝臓病に関しては、入りすぎないことです。
1日1回軽く入ればそれでよく、翌日は入らないようにします。
温泉はふつうの入浴より、からだに対する負担が大きいので、せいぜい2日か3日に1回とします。
肝硬変の人や慢性肝炎で、せっかく病状が安定していた人が、温泉に入りすぎて、かえって体調をくずしたり、病気を悪化させたりすることがあるからです。
また、グループで温泉へ行くと、つい無理をしたり、せっかくやめていたお酒をつい飲んでしまったりすることもあります。
お風呂は軽くさっぱりと入ればよく、温泉に行ったら、よい空気を吸って、おいしいものを食べて、気分が晴れ晴れすればよいのです。
温泉そのものにはあまりこだわらず、ゆっくりするようにします。
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