急性肝炎と慢性肝炎の違い
肝臓は、栄養素の代謝、胆汁の合成、毒性物質の解毒といったさまざまなはたらきをしています。
このはたらきを営んでいる本体は、肝臓を構成している肝細胞という細胞です。
肝臓に炎症がおこり、肝細胞がこわれてしまうのが肝炎という病気です。
肝臓の本体ともいうべき肝細胞がこわれてしまうのですから、こわれた程度に応じて、肝臓のはたらきが低下してきます。
肝炎をおこす最大の原因は、ウイルスの感染で、肝炎ウイルスという、肝臓に感染をおこす一群のウイルスがいて、このウイルスの感染を受けると、人によっては肝炎にかかるのです
この肝炎ウイルスによっておこった肝炎をウイルス肝炎と呼んでいます。
肝炎ウイルスには、A型、B型、C型、D型、E型の5種類のウイルスの存在が明らかにされていて、このことから単にウイルス肝炎といわずに、感染したウイルスの種類から、A型(ウイルス)肝炎、B型(ウイルス)肝炎、C型(ウイルス)肝炎、D型(ウイルス)肝炎、E型(ウイルス)肝炎などと呼ぶのがふつうです。
このうち日本でみられるのは、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎の3つが主で、D型肝炎は南イタリアなど、E型肝炎はネパール、ミャンマー(ビルマ)などのごく一部の地域だけに存在する肝炎で、イノシン、シカ、ブタなどの肉をなまで食べなければ、日本でおこることはまずありません。
ウイルス感染以外では、薬剤の使用や飲酒が原因でおこる肝障害があって、それぞれ薬剤性肝障害、アルコール性肝障害という病名が用いられていますが、単に肝炎といった場合は、ウイルス肝炎のことを指しています。
急性肝炎は、かぜのような症状(発熱、だるさなど)、胃腸炎の症状(食欲不振、吐きけ、嘔吐など)で始まり、そのうちに肝炎を示す黄疸(白目などが黄色くなる)がおこってきます。
そして、大部分の人は1〜2か月のうちには症状がおさまって治癒します。
これに対し、慢性肝炎は、急性肝炎のあとも肝障害がつづくか、あるいは、はっきりした急性肝炎がなくて、いつとはなしに発病するものです。
肝炎を思わせるような症状はまったくないか、あったとしてもからだの不調を思わせる程度の、ごく軽いものです。
しかし、血液検査を行うと、AST(GOT)、ALT(GPT)などの値が異常を示して、肝炎である証拠がみつかります。
このような状態が6か月以上つづいている場合を慢性肝炎というのです。
慢性肝炎には、急性肝炎にひきつづいて慢性化した場合もありますが、急性肝炎をへないで、最初から慢性肝炎の形で発病することも少なくありません。
このため、健康診断で慢性肝炎がみつかり、驚く方もいるのです。
日本でみられるウイルス肝炎のうち、B型肝炎、C型肝炎の2つは、急性肝炎、慢性肝炎のどちらの形もみられます。
急性肝炎の形で発病した場合、慢性肝炎に移行しやすいのはC型肝炎で、約5割が慢性化するといわれています。
B型肝炎は大人になってかかった場合、慢性肝炎にはなりません。
幼児のときにかかり、ウイルスキャリアとなった場合、そのうちの1割が慢性化することがあります。
A型肝炎が慢性肝炎の形で発病することはなく、必ず急性肝炎の形でおこつてきて、慢性肝炎に移行することはありません。
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