B型肝炎は血液を介して感染
B型肝炎は、B型肝炎ウイルスの感染によって起こる肝炎で、血液によって感染します。
つまり、血液に気をつければよいということになります。
空気感染はしませんし、からだにさわっても感染しません。
キスぐらいではうつりません。
わが国では、B型肝炎ウイルスをもっている人(ウイルスキャリア)は、新しい発生がないため年々減少していて、以前は200万人といわれましたが、現在はその半分以下と考えられます。
この人たちが他人に感染させる源になるわけですが、ウイルスの反応(HBs抗原)のある人がすべて感染力が強いというわけではありません。
HBs抗原をもっていて、しかもHBe抗原をもっている人のみが、感染力が強いのです。
しかし、これらの人々はウイルスキャリア全体の約25パーセントです。
病院で看護師さんが患者さんの採血をする際に、患者さんがB型肝炎ウイルスをもっている場合、その血液のついた注射針を誤って自分の指などに刺しますと、B型肝炎ウイルスに感染することがあります。
そのときは、すぐにB型肝炎ウイルスの抗体を多くもった免疫グロブリン(HBIG)を注射し、場合によっては、さらにB型肝炎のワクチンも注射することによって、完全に発病を予防することができます。
病院で働いている人のすべてが、ワクチンや免疫グロブリンを注射しなくてはならないということはありません。
というのは、日本人の3割の人はすでにHBs抗体というのをもっていて、免疫があり、B型肝炎ウイルスと接触しても肝炎にかかることはないからです。
HBs抗体をもっている人であれば、うっかり針を刺したとしても、発病はしません。
抗体のない人は、抗体をつくるようにあらかじめワクチンを注射しておきます。
通常は2回ないし3回で抗体ができ、安心です。
病院では、B型肝炎ウイルスの予防は完全に行われています。
血のついた針はそのまま捨てずに、大きなビンの中に入れ、ふたをして処理するようにしています。
注射器もすべて使い捨てですから、1回限りで捨ててしまいます。
ガーゼなども同様で、器具などは、高温で滅菌します。
このB型肝炎ウイルスは、熱に弱いのです。
母親がB型肝炎ウイルス(HBウイルス)をもっていて出産すると、子どもにウイルスがうつることがあり、これを母子間感染といいます。
この場合に大事なことは、母親がHBs抗原陽性であれば、すべて子どもにうつるというわけではないということです。
すなわち、母親がHBs抗原陽性で、しかもHBe抗原が陽性ならば、生まれる子どもの90パーセントはウイルス感染を受けますが、母親がたとえHBs抗原陽性でも、HBe抗体ができていれば、生まれる子どもにウイルスはうつりません。
ですから、この場合は安心して子どもを産んでもよいということになります。
たとえ、母親がHBe抗原陽性で、そのままでは生まれる子どもにウイルスがうつると予想される場合でも、また、最近はHBe抗原陰性でも、場合によってはB型肝炎の抗体をもった免疫グロブリン(HBIG)とB型肝炎ワクチンを打つことにより完全に母子間感染を予防することができるようになりました。
ですから、母親がB型肝炎ウイルスをもっていると、すべての子どもにウイルスがうつるというのはまちがいです。
B型肝炎ウイルスは血液を介して感染しますが、セックスによって感染することがあり、昔はハネムーン肝炎とも呼ばれていました。
つまり、男女の一方がB型肝炎ウイルスをもっていることを知らずに結婚すると、ハネムーンの間に感染することがあるということです。
これは、セックスといっても、はじめは出血をともなうので感染しやすいということを意味しています。
ですから、キスではB型肝炎はうつりません。
唾液の中には、感染させるほどウイルスは出ていないからです。
最近はこのハネムーン肝炎はめっきり少なくなり、結婚前にすませてしまうことが多くなったからです。
その代わり、ボーイフレンド、あるいはガールフレンドから感染する例が多くなりました。
一方がHBs抗原陽性であったとしても、他方がHBs抗体陽性ならうつりません。
もし、HBs抗体陰性の場合には、ワクチンを打っておくと、これで一生、完全に感染を予防できます。
東南アジアなどでは、日本の5倍〜7倍も多くB型肝炎ウイルスキャリアの人がいます。
ですから、旅行してセックスの機会があると、感染することがあります。
しかし、この場合も、すでに自分がHBs抗体をもっていれば免疫がありますので、発病することはありません。
B型肝炎ウイルスは、握手をしても、隣に座って仕事をしても、下着を同じ洗濯機で洗っても、いっしょに箸で鍋物をつついても、同じ湯飲みでお茶を飲んでも、いっしょにお風呂に入っても、まったくうつることはありません。
就職する場合にもB型肝炎ウイルスキャリアということで心配する人がいますが、HBウイルスの有無を採用の条件としてはならないとガイドラインにもあり、心配ありません。
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