ずば抜けた能力の子供
自閉症の子供の中には、驚くような能力を持つ子がいます。
例えば、「20年前の何月何日は何曜日?」という質問に瞬時に答えたり、バスや電車の時刻表を一度見ただけで全てを覚えたり、何桁もある数字の計算を暗算でやってのけたりします。
音楽の才能があり、楽譜は読めないのに、一度聞いただけの曲をピアノで再現できたり、絶対音感を持っていたりする子もいます。
絵画では、絵の勉強をしたことがない子供が、写真のような精密な絵を描いたり、一度見ただけの街の風景を正確に再現して描くことができたりします。
豆粒ほどのビルやその窓の形まで、ほぼ正確に写し取る絵からは、物の細部にこだわるという自閉症ならではの特性がうかがえます。
小学校に通う前から、漢字に興味を持ち、年齢に合わない難解な漢字を読み書きできる漢字博士もいます。
こうした驚くべき能力は主に記憶力に基づくもので、サヴァン症候群といいます。
サヴァン症候群は、自閉症のほかに、知的障害のある発達障害の一部の子供に見られ、出現率は自閉症の10人に1人、知的障害者の2000人に1人の割合といわれています。
なぜ、このような驚異的な能力が発揮されるのかは、まだわかっていませんが、脳の機能の変化と何らかの関係があると推測されます。
その能力を持つ子の多くは、IQが標準を下回っており、サヴァン症候群の能力が知能とは関係がないことを示しているのです。
実際に、難しい漢字が読め、何桁もの計算ができたとしても、それを使って何かを表現したり、何かに役立てたりする手段を知らず、この能力を仕事や勉強に生かすには、周囲の大きな助けが必要なのです。
うつ病がんばるな!
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