養育歴と非定型うつ病との関係

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養育歴と非定型うつ病との関係

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養育歴と非定型うつ病との関係

精神障害と子供時代の育ち方である養育歴は、深いかかわりがあると考えられ、特に母親との関係は大切です。

脳の90%は、3歳までに発達し、この時期は、母親からしっかり抱きしめられて世話を受けることで、他者への信頼感が生まれ、自我が育まれていきます。

母親とのスキンシップは、抗ストレスホルモンの遺伝子を活性化させるとされます。

子供時代に親から虐待や養育の放棄、怠慢であるネグレクトなどを受けると、PTSD、アダルトチルドレン、パーソナリティ障害など精神障害の発症に影響を及ぼすことが明らかになっています。

うつ病の人の養育歴を調査すると、子供時代に次のような経験をした人が多く見られました。

□母親の養育態度の異常
□転居
□両親の別居・離婚
□11歳以前の両親のいずれかと別離
□教師から問題児と評価
□内気な子供

非定型うつ病だけに絞ってみると、次のような経験をした人が多く見られるようです。

□性的虐待
□身体的虐待
□ネグレクト

子供にとって親は守ってくれるはずの存在で、その親から虐待などによって傷つけられると、心の平穏は失われます。

いつ虐待がやってくるかわからないという緊張感を、常に抱えるわけですから、強いストレスにさらされます。

激しいストレスは、脳の一部の発達を阻害し、脳自体の機能や神経構造に永続的なダメージを与える可能性があるのです。

危機的な状況にあうと、本能行動や情動・感情の中枢である大脳辺縁系が恐怖を察知して反応します。

危機が度重なり、反応が過剰に繰り返されると、大脳辺縁系はつねに過敏になり、ささいなことにも激しい恐怖感を抱いたり、攻撃的になるのです。

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