|
他人に極度に過敏なうつ病
花子さんは、高校3年の頃から学校に行きたくないと訴えるようになり、人から悪く思われたり、恥をかいたりすることを怖がるあまり、クラスメートとうまく付き合えず、孤独感を深めていました。
その後、母親からの説得などで、大学へ進み、大学では楽しく過ごし、特に一つ年上の恋人ができたことが良かったようです。
しかし、その彼が言った一言に酷く傷つき、その一言とは「今日のメイクはセクシーだね」というものでした。
母親や周りの人はどうしても褒め言葉にしか聞こえないのですが、花子さんは「みだらな女」とけなされたと解釈して、すっかりふさぎこんでしまったのです。
それ以来、体がだるく、眠くてしかたがなく、1日の大半をベッドですごし、食欲はあって、夜中に起きてゲームをしながらお菓子を無茶食いすることもあります。
母親が気分転換に買い物に誘うと、店では楽しそうに品選びをしていたのですが、帰ってくると買ったものには興味をなくし、元の憂うつな気分に戻ってしまいました。
夕方になると悲しくなって、ボロボロ泣きながら、「死にたい」と言ったり、イライラして母親に八つ当たりしたりすることありました。
彼が心配して電話をかけてくれても、「こんなふうになったのは、あなたのせい」と怒りの言葉をぶつけてしまいが、その後自己嫌悪で落ち込み、「生きていても仕方がない」などと泣きます。
非定型うつ病の特徴的な症状には、拒絶に対する過敏性というものがあり、他人の侮辱的言動や軽視、批判に対して極度に敏感になり、実際には批判されたり軽蔑されていなくても、過剰に落ち込んだり、起こったりするのです。
そんなささいなことにそれほど激しく反応しなくてもよいのにと思うほど、極端で病的なほどです。
定型うつ病の場合は、自分を責める傾向が強いのですが、非定型うつ病の拒絶過敏性が現れると、責めは他者に向けられるのです。
うつ病がんばるな!
スポンサードリンク
|