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非定型うつ病の神経伝達物質
うつ病というのは、脳の調子を崩す病気で、脳内にある神経伝達物質と関係があるとされます。
神経伝達物質とは、脳の神経細胞の間を行き来して情報を伝達する働きをする物質です。
脳には少なくとも100億の神経細胞があり、それぞれが離れて島のように存在しています。
そこで神経細胞は、先端にある突起のようなシナプスから神経伝達物質を放出し、別の神経細胞の受容体がそれを受け取ることで情報のやり取りをしているのです。
神経伝達物質には、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、アセチルコリンなど、約50種類の存在が確認されていますが、うつ病にはセロトニンとノルアドレナリンが関係すると考えられています。
セロトニンは、体温調節や感覚知覚、睡眠の開始にかかわる神経伝達物質で、不安を抑え、平常心を保つように働きます。
この働きが弱まると、イライラや不安、睡眠障害、衝動的な自傷行為などが起こります。
ノルアドレナリンは、興奮性の物質で、覚醒や集中、記憶、積極性などとかかわります。
また、不安や恐怖とも深く関係し、危険を察知したときなどに、筋肉に血液を送り込んで心拍を速くしたり、血圧を高めたりします。
この働きが弱まると、意欲や集中力の低下、疲労や倦怠感などが起こりやすくなります。
非定型うつ病に場合には、定型うつ病にようにセロトニンの低下はみられず、パニック障害と併発することから、むしろ高まると考えられています。
パニック発作のない非定型うつ病では、アセチルコリン受容体が過敏になっていると考えられています。
また、眠気やだるさは、ドーパミンの持続異常からくるものだと考えられています。
うつ病がんばるな!
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