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非定型うつ病の脳内の変化
体には外からの変化や刺激に対して、体内の状態を一定に保とうとする恒常性(ホメオスタシス)という仕組みが備わっており、ストレスの刺激を受けたときも、この仕組みが働きます。
ホメオスタシスを担っているのは、神経系と内分泌系で、中枢は脳の視床下部にあります。
視床下部は、ストレスを感じると、ホルモン分泌を指示したり、自律神経に働きかけて心身の機能をコントロールするところなのです。
視床下部、下垂体、副腎皮質からなる内分泌系が出しているホルモンの濃度を調べ、脳のストレス反応をみてみると、定型うつ病と非定型うつ病では異なる結果が出ました。
例えば、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)や副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が、定型うつ病では増えるのですが、非定型うつ病では増えないのです。
つまり、非定型うつ病では、視床下部に何らかの機能異常をきたしていると考えられるのです。
激しいストレスが加わると副腎皮質ホルモンが増え、脳神経に行く栄養が抑えられます。
その結果、情動や記憶にかかわる海馬の神経細胞が萎縮していくと考えられています。
幼少時に激しいストレスを受けたうつ病の人は、一般的なうつ病の人と比べて、海馬が萎縮しているとされます。
また、非定型うつ病の人の前頭葉の血流を測定すると、明らかに血流量が少ないことがわかり、前頭葉は、精神活動を行うための中枢となるところで、ここの活動が低下しているのです。
さらに、非定型うつ病では、感情や知覚を理解して分析する扁桃体の機能も低下すると考えられています。
うつ病がんばるな!
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