肝性脳症を予防するための食事
進行した肝硬変では、肝臓で処理できなくなって、体内でできた老廃物が血液中にたまっていきます。
肝性脳症は血液中にたまったアンモニアなどが原因で起こされ、また、芳香族アミノ酸が肝性脳症の発症にかかわっているという説もあります。
血液中のアンモニアは、食事でとった過剰なたんばく質が、腸内細菌によって分解され、吸収されたものです。
肝硬変の患者さんで、肝性脳症を予防するためには、たんばく質をとりすぎないことが大切です。
慢性肝炎では、肝臓の再生を促すために、たんばく質を多くとるように指導されますが、肝硬変が進んだ段階では、過剰なたんばく質は肝性脳症の原因となるため、たんばく質の摂取を制限しなくてはなりません。
しかしたんばく質は人間にとって必要な栄養素で、肝硬変の患者さんの場合には、たんばく質のとり方に工夫が必要です。
肝性脳症が現れた患者さんでは、血中に芳香族アミノ酸がふえ、分岐鎖アミノ酸が減ることがわかっています。
そこでこのアミノ酸バランスを改善するようなたんばく質のとり方を考えればよいわけです。
つまり芳香族アミノ酸が少なく、分岐鎖アミノ酸を多く含むたんばく質バランスのよい食材をとるようにするのです。
肝性脳症を予防するためには、まずはたんばく質を多くとりすぎないことが大切ですので、全体的なたんばく質の量は控えめで、分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸のバランスがよい牛乳やヨーグルトがよい食べ物といえます。
しかし実際には、肝硬変が進んできた段階で、食事の工夫だけで摂取するたんばく質のバランスを維持するのはむずかしいことです。
そこで最近では、BCAA顆粒薬を服用して分岐鎖アミノ酸を補い、血中アミノ酸バランスを改善することが一般的になりつつあります。
腸に便がたまるとアンモニアが発生します。
腸から吸収されたアンモニアは肝臓で解毒されますが、肝硬変などで肝臓での処理が間に合わないとアンモニアが脳にまわり、肝性脳症を起こします。
肝臓病にとって便秘は大敵で、食物繊維の多い食材を摂取して、便秘をしないことが大切です。
肝硬変の患者さんでは、肝機能の低下により、糖質をエネルギーとしてうまく利用できなくなっています。
そのような状態では、1日3食の通常の食事のとり方では、夕食から翌日の朝食までの間があきすぎていて、体が非常に厳しい飢餓状態におかれてしまいます。
そこで肝硬変の患者さんでは、1日3食の食事に加えて、就寝前に200kcal程度の軽い夜食をとる食事療法が行われます。
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