B型肝炎の治療とは

B型肝炎の治療とは

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B型肝炎の治療とは

B型肝炎ウイルスは、遺伝子の型の違いによってA〜Gの7つのタイプに分けられています。

従来、日本でのB型肝炎は、タイプBとタイプCのB型肝炎ウイルスによるものでした。

これらのタイプのウイルスの場合、成人での感染では、感染後急性肝炎を経て、ほとんどの人が2〜3カ月でウイルスが体内から排除されてしまいます。

そのため急性B型肝炎では、基本的には安静や点滴による保存的療法で症状は改善します。

しかし、このような治癒例でもごく微量のB型肝炎ウイルスが肝臓の中に残っていることがわかっています。

日本でも欧米型と呼ばれるタイプAのウイルスによるB型肝炎が増加傾向にあり、タイプAのB型肝炎ウイルスではウイルスが体内に残っている期間が長く、また慢性肝炎に移行する割合も高いのが特徴で、この場合、ラミブジンの内服によってウイルスを排除する治療が行われます。

また、タイプB・Cでも、肝機能の低下が激しい場合、ウイルスの増殖が激しい症例などでも抗ウイルス薬を利用します。

B型肝炎ウイルスのウイルスマーカーとして、HBe抗原、HBe抗体があります。

血液を調べHBe抗原があり、HBe抗体がないときは、免疫反応は起こらず、肝臓のなかでB型肝炎ウイルスが盛んに増殖していることを示しています。

その後免疫反応が働き始めると、徐々にHBe抗原が下がり始め、やがてHBe抗原が陰性になると、それにかわりHBe抗体が現れて増加します(陽性となる)。

このHBe抗原が陰性となりHBe抗体が陽性になる現象をセロコンバージョンといいます。

この免疫反応が始まってセロコンバージョンに至るまでの期間が、一般に慢性肝炎といわれる状態です。



セロコンバージョンに至ると肝炎はおさまりますので、セロコンバージョンは肝炎治療の大きな目標となります。

しかし、たとえHBe抗原が陰性となってもHBS抗原は陽性のままであることが大半で、これはB型肝炎ウイルスに感染しているがウイルス量が少なく、他者に感染しにくい状態というだけで、B型肝炎ウイルスが完全に体から排除されたわけではありません。

HBS抗原が陰性で、かつHBs抗体が陽性になってはじめて、臨床的にはウイルスが排除されB型肝炎が治癒したと診断されます。

B型肝炎ウイルスキャリアの一部の人が慢性肝餐を発症しますが、自然経過の中でB型慢性肝炎を起こした人の年率10〜12%にHBe抗原の陰性化が、また年率5〜6%にセロコンバージョンが生じて、ほとんどの人で肝炎が沈静化していきます。

セロコンバージョン=B型肝炎の完治ではないとしても、セロコンバージョンがB型慢性肝炎治療の大きな目標となることに違いありません。

肝炎がおさまって肝機能が正常に保たれていれば、慢性肝炎から肝硬変への進展や、肝がんの発生を抑えることができます。

セロコンバージョンが生じない場合は、病状が進行し、肝硬変への移行、肝がんの発症の可能性が高くなります。

そこで、B型肝炎ウイルスの持続感染があり、思春期以降ALT備に異常が認められる場合は、インターフェロンや核酸アナログ製剤といった抗ウイルス薬で肝炎を治療することが必要となります。

一般的にインターフェロンは、年齢が35歳程度までの患者さんで肝臓の線維化が軽度(F1)の人が対象となります。

35歳よりも年齢が高い、あるいは35歳程度以下でも肝臓の線維化が中程度以上(F2以上)の、比較的肝炎が進行している人では、核酸アナログ製剤が第一選択薬となります。

2011年にはB型慢性肝炎にべグインターフェロンが保険で使えるようになり、核酸アナログ製剤でウイルス量を減らしたあとに継続してペグインターフェロンを使う治療が試みられるようになっています。

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