瀉血(しゃけつ)とは
瀉血とは、血液を抜き取ることによって症状を緩和させる治療法で、古代から行われていて、古典的な溶血には医学的根拠はありませんが、現在、多血症やへモクロマトーシス、C型慢性肝炎など、医学的根拠のある場合に限り瀉血が行われます。
赤血球には、体にある鉄のおよそ70%が含まれています。
その鉄は体じゅうに酸素を運ぶ大切な役割を担っていますが、近年の研究で、肝臓に鉄がたまると慢性肝炎の進行が早まることがわかってきました。
そして、肝臓に多くの鉄分が沈着した慢性肝炎の患者さんでは、肝機能を示すALT値が高い人が多いことがわかってきました。
このことから、肝臓病では鉄分の摂取を抑えたほうがよいということがいわれるようになりました。
しかし、実際の食事から摂取される鉄分は1日1rほどでもともと少なく、これを制限するのはむずかしいことです。
また食事で鉄分を制限すると食べられる食品が減ってしまい、たんばく質の摂取量も不十分になってしまいがちです。
そこで、一定量の血液を抜き取ることで体のなかの鉄分を減らし、肝臓に沈着する鉄を減らす目的で行われるのが瀉血です。
1回200〜400mlの瀉血で0.1〜0.2gの鉄が除去できます。
実際、瀉血によって約7割の症例でALT値の正常化が認められています。
肝臓に鉄が過剰沈着すると肝細胞が障害され、肝組織の線維化を引き起こすとともに、酸化ストレスが誘導されて肝障害が進み、さらには肝がんの発生を促進すると考えられています。
そしてC型肝炎の抗ウイルス療法無効例や非適応例では、ALT値を低く保つことが肝細胞の線推化の進展を抑制し、肝がんへの進展を予防することがわかっています。
これらのことから、C型慢性肝炎に対して溶血療法が保険適用されています。
瀉血療法の一番の副作用はやはり貧血で、少ないとはいえ瀉血による貧血で、動悸・息切れを生じる可能性があり、虚血性心疾患や慢性呼吸不全の悪化なども予想されます。
1回の瀉血では200〜400mlの血液が抜き取られます。
瀉血量が血管の中を流れる血液量の15%以下であれば日常生活上問題はないとされていますが、健康な人の献血量と同じだけの血液を、肝炎の患者さんから抜き取るわけですから、その影響は十分に考慮しなくてはいけません。
そのため瀉血療法は、年齢では20歳未満を除外し、妊娠中や妊娠予定、さらに非代償性肝硬変、貧血、低アルブミン血症、腎疾患、心疾患、肺疾患などであれば除外されます。
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