ウイルス性肝炎のワクチンによる予防
ワクチンは、本来持っている免疫機能(病原体に対する抵抗力)を利用して、感染症に対する免疫をあらかじめつけておくための製剤です。
肝炎ウイルスではA型ウイルスとB型ウイルスのワクチンが開発され、実用化され、この2種類のウイルスでは、ワクチンを接種して血液中の抗体が陽性になれば、感染の可能性はほとんどなくなります。
東南アジアはA型肝炎の流行地域で、生ものや生水などでA型肝炎ウイルスに感染する機会が多いといえ、旅行や仕事で東南アジアに出かける人は、出かける半年ほど前からワクチンを接種して抗体をつくつておくことが大切です。
また生鮮食料品を扱う人や調理師、糞尿処理をしている人などもワクチン接種の対象となります。
初回接種として2週間間隔で2回、初回接種後6カ月以降に1回追加接種します。
ただし16歳以上が対象で、小児の適応はありません。
B型肝炎では、HBe抗原陽性の母親から生まれたHBe抗原陰性の乳児については母子感染予防の観点からワクチン接種対象となり、この場合は健康保険でワクチン接種を受けることができます。
B型肝炎ウイルスは性交渉で高率に感染するため、相手がB型肝炎ウイルスキャリアの場合は、ワクチン接種をします。
自分がB型肝炎ウイルスキャリアであれば、そのことをパートナーに伝え、ワクチン接種をすすめるようにします。
また、医療従事者や人工透析を受けている人など血液に接することの多い人は感染のリスクが高く、ワクチン接種の対象となります。
母子感染予防の接種では通常生後2、3、5カ月の3回、それ以外では1カ月間隔で2回、その後5〜6カ月後に1回合計3回の接種となります。
3回の接種により90%以上の人で血液中の抗体が陽性になります。
A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスいずれも初回接種をしたあと、2〜4週目と5〜6カ月目の合計3回の接種が必要となります。
いずれも健康保険の対象となっていないため全額自己負担となり、A型肝炎ウイルスワクチン接種で1回7000〜8000円、B型肝炎ウイルスワクチン接種で1回6000〜7000円程度です。
なお、B型肝炎では、母親がHBe抗原陽性である場合は、HBe抗原陰性の乳児へのワクチン接種が健康保険の適用となります。
最近は父親の育児参加もふつうになり、B型肝炎キャリアの父親からの感染がふえる可能性も考えられます。
さらに乳幼児が感染経路不明で感染している例もあります。
そのため乳児全員を対象にしたB型肝炎ワクチン接種費用の補助を始めた自治体もあります。
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