ラジオ波焼灼療法とは
肝臓のがんに刺した細い電極に、AM放送の電波に近い400kHzの周波数の電流を流し、がん細胞を熱で凝固させる治療法です。
マイクロ波凝固療法では1回の通電で凝固できる範囲が狭いため、やや進行した大きさ2Cmを超えるようながんではがん全体を壊死させることが困難でした。
そこでマイクロ波にかわり登場し、現在、肝臓がんの穿刺療法の主流となっているのがこのラジオ波焼灼療法です。
日本では1999年に導入され、2004年から健康保険の適用となっています。
ラジオ波焼灼療法は局所麻酔下で、超音波エコー装置で腫由場や電極の位置を確認しながら行います。
まず初めに直径1m程度のガイド針を体外から肝臓のがんをめがけて刺します。
ガイド針が適切な位置に刺さったら、やや太い筒状の外筒針をガイド針に沿って刺します。
外筒針ががんの直前まで達したところでガイド針を抜き取り、電極と入れ替えます。
こうすることで確実に電極をがんに入れることができ、また外筒針は肝臓の表面まで抜き、肝臓の穿刺部にゼラチンスポンジを入れて完全に止血するためにも使われます。
通電に使う針は通電部分以外常に氷水で冷やされていて、針が貴通している皮膚や筋肉がやけどをしないように工夫されています。
がんが2Cmを超えるような大きさの場合には、がん全体を完全に凝固できるように、複数の電極を刺します。
患者さんの大腿に対極板と呼ばれる薄いシートを貼り、肝臓に刺した電極とこの対極板との間に交流電流を流します。
マイクロ波凝固療法では通電時間が1分ほどなのに対し、このラジオ波焼灼療法では目標温度を90〜100度に設定して12分ほど通電します。
がんの大きさ、場所によってがんを完全に凝固させる通電回数は異なります。
通常は一度の治療で2〜5回の通電が可能です。
外科手術に比べて体への負担は少なく、叫度の治療でがんを完全に凝固できれば1週間ほどの入院ですみます。
がんを残さず完全に焼き固めるためには、正確な位置に電極を持っていかなければならず、また肝臓の周囲には近接して腸や肺などの臓器があり、適切な位置に電極を刺さないと、これらの臓器や横隔膜にやけどによる穴をあけてしまうなど、さまざまな合併症も考えられ、治療には高度な技術が必要です。
そのため治療成績に施設間格差があるのが現実で、治療を受ける際は十分な経験数のある施設で受けることが大切です。
通常大きさが3Cm以下、3個までのがんで、胆管や門脈、肝静脈に浸潤がなく、治療によって周囲の臓器に損傷を与えることのない位置に腫瘍があることなどがこの治療の適応となります。
数値も飲み過ぎも気にならない!肝臓の栄養素を凝縮したレバリズム-L
Amazonで肝臓をいたわる
楽天で肝臓疾患薬ネオレバルミンが激安 |
|