インターフェロンと5−FU併用療法とは

インターフェロンと5−FU併用療法とは

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インターフェロンと5−FU併用療法とは

肝がんの抗がん剤治療のひとつとして、肝動脈内注入化学療法(肝動注療法)というものがあり、肝がんに血液を送っている動脈に直接抗がん剤を注入する治療法です。

がんに高濃度の抗がん剤を直接送り込むため、静脈注射で全身投与する場合にくらべて効果が高く、また抗がん剤の総量を少なくすることができるので副作用が少なくなるなどのメリットがあります。

実際には、足のつけ根の動脈からカテーテルを入れ、肝動脈まで進めます。

足のつけ根の皮膚の下にはリザーバーと呼ばれる小さなタンクのような器具を埋め込み、カテーテルを接続しておきます。

1週間に1回程度、このリザーバーに抗がん剤を注射器で注入して補充すれば、常時がんの部分に抗がん剤が送り込まれることになります。

インターフェロンにはがんの発生を抑える抗がん剤としての作用も期待されていて、抗がん剤の肝動注療法にインターフェロン注射を併用すると、抗がん剤単独の治療よりも効果があることがわかりました。

5−FUという抗がん剤とインターフェロンとの併用では、肝がんが小さくなることが確認されています。

きわめて効果が高い場合には、がん細胞がほとんど消えてしまうこともあり、このような劇的な効果を見せる患者さんには、肝機能が比較的よく保たれていて、腹水や黄疸などの合併症がみられないといった特徴があることがわかっています。



肝がんが進行してくると、しばしば門脈や胆管などの太い血管や管状組織の中に入り込んで広がってしまいます。

このような場合は外科手術がむずかしくなり、またラジオ波焼灼療法、肝動脈塞栓術なども困難になってしまいます。

そのような進行した肝がんでも、この5−FU肝動注療法とインターフェロンの併用は、すぐれた効果を発揮します。

ただし、現状ではこの5−FUとインターフェロンの併用療法ではインターフェロンに保険通用が認められず、インターフェロン治療の費用を全額自己負担しなくてはなりません。

肝動注療法では、血管内にカテーテルを留置するわけですから、いろいろ制約があります。

とくに高齢などで動脈硬化が進んでいる場合などでは、肝動注療法そのものが困難な場合があります。

そのような場合5−FUを飲み薬として、インターフェロンの注射を併用することで、一定の効果が見られることがあります。

5−FUを飲み薬とすると、動注療法にくらべて副作用が出やすくなります。

また、インターフェロンも副作用が少なくないため、併用療法の適用はやや制限されます。

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