肝臓害を調べる検査

肝臓害を調べる検査

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肝臓害を調べる検査

@AST(GOT)、ALT(GPT)

基準値

AST:34IU/l以下

ALT:43IU/l以下

ASTはアスパラギン酸アミノトランスフエラーゼ、ALTはアラニンアミノトランスフエラーゼという、いずれもアミノ酸の代謝にかかわる酵素です。

ASTはGOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)、ALTはGPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)とも呼ばれます。

ASTは肝臓をはじめ、心筋や骨格筋、赤血球などに広く存在し、それらの組織や臓器が外傷や細菌・ウイルスなどの感染で被壊されると、血液中にこのASTが漏れ出るため、血液中のASTをはかることで、組織や細胞の破壊の程度が診断できます。

ALTは主に肝臓に多く存在し、肝細胞がウイルスの感染や薬物、がんなどによって破壊されると、血液中にALTが漏れ出るため、血液中のALTをはかることで、肝細胞の障害の程度を診断することができます。

このALTはASTとともに、健診や人間ドックなどでは肝機能検査として必ず検査される、重要な検査項目です。

この二つの酵素の値が血中でどのくらい高くなっているかによって、原因となっている病気がある程度推測できます。

B型またはC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎の場合、ALTがASTよりも少し高い値になり、また、肥満による脂肪肝や、薬や自己免疫などが原因で肝障害が生じているときも同じパターンとなります。

ASTがALTよりも少し高い場合は、急性肝炎の初期やアルコールによる肝障害、肝硬変などが考えられます。

自己免疫性肝炎の場合でもこのような検査結果になる場合もあります。

ASTは筋肉や心臓、赤血球に多く含まれるため、夏の暑い時期に激しい運動をしたあとや、血圧が急激に下がってショック状態になったとき、心筋梗塞のときにも値が上がります。

ただしこの場合、ASTの値はALTの値よりかなり高くなります。

A総ビリルピン

基準値

0.4〜1.2r/dl

ビリルビンは古くなったヘモグロビンが脾臓で分解されてできる物質で、肝臓でグルクロン酸抱合を受ける前の脂溶性のものを非抱合型(間接)ビリルビン、グルクロン酸の抱合を受けた水溶性のものを抱合型(直接)ビリルビンといいます。

総ビリルビンは、血液中に含まれる合わせたものです。

肝臓の炎症や胆管の閉塞などで胆汁がうっ滞すると、血液中のビリルビンの量がふえます。

ビリルビンは黄疸のもととなる色素で、血液中に増加すると、白目や皮膚などに黄疸が現れ、黄色っぼくなります。

総ビリルビンの値だけが高くなる場合は、体質性黄疸(先天的なビリルビン代謝異常)や胆のうがん、膵臓がん、胆管がんなどが疑われ、肝臓の病気ではありません。

肝臓の病気の場合はふつうAST、ALTとともに高値となり、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がんなどの病気が疑われます。

また、抱合型と非抱合型のビリルビンを分けて検査することで、黄疸の原因を、ある程度しぼり込むことができます。

BALP(アルカリホスファターゼ)

基準値

124〜367IU/l

肝臓や腎臓、骨芽細胞、小腸など、全身に広く存在する酵素で、その多くは細胞膜上に含まれています。

ALPが存在する臓器や組織が壊死したり破壊されると血液中のALP値が上昇しますが、多くは肝臓と骨の異常で値が上昇します。

肝臓においてALPは胆汁中に流れ出し、その胆汁が流れる経路が腫瘍や胆石などで閉塞して胆汁うっ滞が起きるとALPが血液中に漏れ出るようになり、値が上昇します。

肝臓あるいは胆管系の病気では、ALPとγ−GTPの両方の値が上昇します。

ALPの値が単独で高い場合は、骨などの異常の可能性が高いといえます。

中年の女性にまれに見られる原発性胆汁性肝硬変では、ALPとγ−GTPの上昇が特徴的となります。



Cγ−GTP(ガンマ−グルタミルトランスペプチダーゼ)

基準値

男性:70IU/l以下
女性:50IU/l以下

腎臓、肝臓、膵臓、牌臓などにある酵素で、肝臓では肝内胆管や肝細胞に存在していて、肝臓の解毒作用に関係するグルタチオンの生成などにかかわっています。

胆石や腫瘍などで胆管が閉塞して胆汁がうっ滞したり、アルコールや薬で肝細胞が破壊されたりすると血中に出てきます。

とくにアルコール性肝障害への反応が鋭敏で、飲酒を続けているとこの酵素の数値が高くなりますが、飲酒をしても数値が高くならない人もいます。

γ−GTPだけが高い場合は、飲酒によって数値が上がったと考えられ、その場合には1週間ほど飲酒を控えればγ−GTPの数値は下がります。

γ−GTPと同時にALTの数値も高い場合は、脂肪肝や薬剤性肝障害などが疑われます。

DLDH(乳酸脱水素酵素)

基準値

121〜223IU/l

糖質を分解してエネルギーを作り出すときに働く酵素のひとつで、肝臓、腎臓、肺、心臓、骨格筋などの組織に含まれるほか、がん細胞にも存在します。

それらの細胞が破壊されると血液中のLDHの値が非常に高くなるため、急性肝炎、肝臓がん(とくに転移性肝がん)などで高い値となります。

慢性肝炎や肝硬変では高くなりません。

Eγグロブリン

基準値

13.2〜23.6%

血清たんばく質のひとつで、免疫グロブリンを含み、免疫反応に重要な役割を果たしています。

血清中のアルブミンとγグロブリンの比をA/Gといい、肝機能が低下すると血清アルブミンが減り、γグロブリンが増加します。

同時にAST、ALTが基準値より高い場合は、慢性肝炎や肝硬変が疑われます。

A/G比の基準値は1.2〜2.0です。

FLAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)

基準値

男性:45〜81IU/l
女性:37〜61IU/l

ペプチドからロイシンを切り離す酵素のひとつで、肝臓や腎臓などをはじめいろいろな臓器や組織に存在しています。

胆汁に多く含まれるため、肝臓や胆道に異常があって閉塞し、胆汁がうっ滞すると、ALPやγ−GTPと同様に、血液中のLAPの値が高くなります。

LAPが高値の場合は、急性肝炎や慢性肝炎、肝がん、肝硬変、胆道がんなどが疑われますが、LAPだけで病気を特定することができず、他の検査の結果と合わせて判断されます。

GNH3(アンモニア)

基準値

30〜86μg/dl

アンモニアは食物として摂取されたたんばく質が、大腸の中で細菌によって分解されることで発生します。

こうして生成されたアンモニアはとても毒性が強く、肝臓で代謝されて尿素となって腎臓から排出されます。

肝機能が低下するとこの肝臓でのアンモニアの解毒が十分に行われず、血液中のアンモニア濃度が高くなります。

そこで、血中のアンモニア濃度を知ることによって、肝機能の低下の程度を推測することができます。

ただし肝臓には予備能があるため、かなり肝機能が悪化しないと検査値は高くなりません。

検査データが高値になるのは、劇症肝炎、肝性昏睡や肝不全、肝硬変の末期の状態といえます。

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