肝移植とは
肝臓は体にひとつしかない臓器で、その機能は多岐にわたり複雑で、現在の最先端の科学をもってしても、肝臓の機能を完全に代替する装置を作ることはできません。
重い肝臓病で末期の肝不全に陥ってしまった場合は、現状では肝移植のほかには患者さんの命を救う方法はありません。
肝移植には、脳死肝移植と生体部分肝移植があります。
海外ではおもに脳死肝移植が行われますが、日本では特異的に生体肝移植が多くなっています。
脳死と判定されたかたから肝臓の提供を受けて移植する手術で、成人の場合は提供された肝臓全体が移植され、小さな子どもの場合は肝臓の外側区域といわれる小さな部分が移植されます。
日本では1997年に臓器移植法が制定されて、1999年に1例目の脳死肝移植が行われています。
移植を希望される患者さん(レシピエント)は、肝機能などから移植の必要性があるかどうか判定され、移植が必要と判定されると臓器移植ネットワークに登録され、肝臓提供者(ドナー)が現れると、緊急性の高い人から順に移植が行われます。
健康な人の肝臓の一部を提供してもらい移植する手術です。
日本では1989年からこの生体部分肝移植が行われています。
肝臓には高い再生能力があり、ドナーに残した肝臓も、移植された肝臓も、時間とともにしだいに大きくなり、十分な肝機能を取り戻すようになります。
成人の生体肝移植では、おもに肝臓の右葉が移植されます。
レシピエントが小さな子どもの場合は、肝臓の外側区域が移植されます。
ドナーとなれるのはレシピエントの身内あるいは一定の基準を満たした人で、レシピエントと血液型が一致または適合していることが望ましいとされています。
移植を行う施設ごとに倫理委員会があって、レシピエントとドナーについての適応基準について厳正な審査が行われます。
進行性の肝疾患で末期状態にあって、移植以外の治療法では余命が1年以内と考えられる人が移植の対象となります。
肝臓以外への転移と肝血管内への浸潤がなく、大きさが5Cmで1個、あるいは3Cm3個以内のものであれば肝がん(肝細胞がん)も移植の対象となります。
なお、先天性肝・胆道疾患、先天性代謝異常症などでは余命は考慮しません。
年齢的には60歳代までが望ましいとされており、65歳以下で肝がんを発症している患者さんであれば、最終的な治療法のひとつとして、肝移植という選択肢も十分ありえます。
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