抗ウイルス療法の効果測定
C型慢性肝炎の治療では、C型肝炎ウイルスを体から完全に排除することが治療の最終目標とされ、治療の効果についてはウイルス量(HCV−RNA量)で判定します。
ウイルスの量をもとに治癒したかどうかを判断するものを、ウイルス学的効果の判定といいます。
ウイルスの有無や量を調べるためには、HCV−RNA定性検査が使われます。
治療終了後24週(半年)たった時点で、HCV−RNA定性検査で陰性、つまりウイルスが排除されていればC型肝炎は治癒したとみなし、これを著効といいます。
治療終了から24過たった時点でHCV−RNAが陽性であれば、つまりウイルスが検出されれば、C型慢性肝炎は治っていないと判断されます。
この場合、治療中(治療終了時点)ではいったんHCV−RNAが陰性になったものの、治療終了から24週たって検査したところ再びウイルスが増え出し、HCVIRNAが陽性となることがあります。
十分にウイルスが排除されていなかったと考えられ、これを再燃といいます。
治療中も終了後24週たった時点でもHCV−RNAが陽性である場合、その治療の効果は無効であると判定されます。
治療の効果が無効であったり再燃した場合は再治療の対象となります。
ちなみに、ウイルスの有無にかかわらず、肝臓の機能が正常かどうかで治療の効果を考えることができます。
これを生化学的効果といい、判定にはALT(GPT)値が利用されます。
治療を終えてから24週以上にわたってALT値が正常である場合は、生化学的に治療効果があったと判定します(生化学的著効)。
この場合、ウイルスが排除されている場合とウイルスが排除されていない場合とが考えられ、ウイルスが残っていてもALTが正常値である症例が治療例の10〜15%に見られます。
抗ウイルス治療が功を奏して、治療後24過たってもウイルスが消えていればC型慢性肝炎は治癒したことになります。
ウイルスが消えればそれ以上病態が進行し肝硬変に進展することはありませんが、C型慢性肝炎では、ウイルスが消えても消えても5年ほどは肝がんが発生する可能性があります。
感染から発病に至るまでの経過が長いため、治癒時点である程度の年齢に達していることも多く、加齢がその要因となることもありますが、長い間C型肝炎ウイルスに感染していることによって、少なからず肝臓組織の線維化が進んでいて、それが原因で肝がんが発生することもあります。
ウイルスが消えても治ったと安心しないで、その後も半年から1年に1回は超音波やCTの定期健診を受けるようにします。
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