インターフェロン単独による治療
C型慢性肝炎の最終的な治療目標は、C型肝炎ウイルスを完全に排除して、肝硬変への進展や肝がんの発生を抑えることにあります。
その治療の中心となるのが抗ウイルス薬インターフェロンによる治療です。
1992年保険適用が認められ、数多くの患者さんの治療に使われてきたインターフェロンですが、そのなかで、ウイルスの遺伝子型と効果の関係がわかってきました。
日本で感染が認められているC型肝炎ウイルスのジュノタイプは1b(70%)、2a(20%)、2b(10%)ですが、インターフェロンが最も効果をあらわすのはジェノタイプ2aのウイルスの患者さんです。
この場合、6カ月のインターフェロン単独治療で7割ほどの患者さんにおいてウイルスが排除されます。
しかし日本で最も多い1b型の患者さんでは、6カ月のインターフェロン単独治療を行っても2割ほどしかウイルスを排除できませんでした。
2b型の患者さんでのインターフェロン単独治療の成績は2a型と1b型の中間で、4〜5割の患者さんでウイルスが排除されることがわかっています。
さらにその後、一番治りにくいジェノタイプ1bの患者さんでの治療効果を調べたところ、C型肝炎ウイルス遺伝子のNS5Aという部分の変異の量がインターフェロンの効果と大きくかかわっていることもわかりました。
この部分の変異がないウイルスではわずか7.7%の人でウイルスが排除されただけでしたが、変異が多ければ多いほどウイルスが排除される率が高く、7ヵ所以上の変異がある場合は100%の人が治っていました。
現在では、インターフェロン治療を始める前に、ウイルスの遺伝子の変異を調べることで、どの程度の効果があるかを知ることができます。
かつてC型肝炎治療でインターフェロンは、保険適用上半年間しか使用できませんでしたが、現在では使用期間は定められていないので、長期間健康保険で使うことができます。
インターフェロンは、長期間使うことで、ウイルスを排除して治癒する率が高くなることが知られています。
またインターフェロン治療によってウイルス量が減ってくると、完全にウイルスが排除されていなくても肝機能が改善してくる例が多く見られます。
肝機能が改善すれば、慢性肝炎から肝硬変や肝がんになるのを防ぐことができます。
そのようなことから現在、従来よりも量を減らしたインターフェロンを、長期間投与する治療法も行われています。
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