頭皮のトラブルの原因とは
人の体は、手のひら、足の襲、頃陰部以外はすべて毛髪におおわれており、その中で、頭髪は成人で10〜12万本あるといわれています。
毛髪も頭髪も、皮膚の下にある毛根の毛母細胞の分裂ででき、徐々に成長して毛幹となって毛穴から外部に出ます。
毛髪には寿命があり、成長が終ると自然に脱毛して新しい髪に生え変わり、これをヘアサイクルといいます。
頭髪のヘアサイクルは平均して4年ですが、髪1本ごとに違うので、抜けても目立たないのです。
皮膚の外に出た頭髪はすでに死んでいるので、みずから修復することはできませんが、毛根は外部の影響を受けることはないので、美しい髪を生やすには、毛根つまり頭皮の健康が大切です。
頭皮は皮脂分泌が多く汚れやすい部位で、頭皮の清潔を保ち、髪に油分を補給するとともに、たんばく質など必要な栄養をとるようにします。
髪が生え変わる周期をヘアサイクルといい、ヘアサイクル成長期、退行期、休止期の3つの段階を繰り返し、一般に女性のヘアサイクルは4〜8年といわれています。
髪の毛は毛先からではなく毛根部分から伸び、毛根の下にある毛乳頭が毛細血管から栄養を取り込み毛母細胞に送ります。
栄養を受けた毛母細胞は分裂を繰り返し、それらの細胞が次々に押し上げられて髪が伸びていきます。
髪の1日に伸びる長さは0.2〜0.6mmです。
日本人女性の髪の本数は約10万本で、1日に抜ける髪の本数は50〜100です。
頭皮の角質も肌と同じように、約1カ月で入れ変わり、これがフケで、本来は心配ないものですが、洗髪の翌日にもうフケが出るなど、非常に多い場合は、フケ症の疑いがあります。
フケ症には、乾燥型と脂漏型があります。
乾燥型は乾いたフケが出ます。
洗髪のしすぎや洗浄力の強いシャンプー剤の使用によって、頭皮の皮
膚が乾燥し、角質がはがれやすくなって起こります。
1日1回、低刺激のシャンプー剤を使い、正しい方法で洗髪し、それでも改善しない場合は皮膚科を受診します。
一方、脂漏型は、脂っぼく湿り気のあるフケが出ます。
皮脂分泌の多い人がなりやすく、多くは脂漏性皮膚炎と診断されます。
脂漏性皮膚炎はフケが多くなるほか、頭皮のかゆみや赤みを伴うことがあり、頭皮のほか、鼻のわきや耳のまわり、背中、胸、わきの下など皮脂が多い部位に症状があらわれます。
悪化する前に、規則正しい生活やバランスのとれた食事で皮脂の分泌量を抑えるようにします。
女性に見られる脱毛症は、円形脱毛症、びまん性脱毛症、女性の男性型脱毛症、産後脱毛症などで、その原因にはさまざまなものがあります。
円形脱毛症は、突然髪が円形や楕円形に抜けます。
大きさや形、数はさまざまで、頭髪全体やまつげ、まゆげ、体毛が抜けるケースもあります。
原因はストレスによって免疫機能に異常が生じる「自己免疫疾患」だと考えられています。
通常は6カ月程度で自然に治りますが、ホルモン異常などが原因で起こることもあるので、放っておかずに皮膚科を受診すりょうにします。
睡眠を十分にとり、ストレスを上手に解消することも治療に役立つといえます。
びまん性脱毛症は女性型脱毛症とも呼ばれ、頭皮全体の髪が均一に脱け落ちます。
老化、ストレス、極端なダイエット、ピルの服用の中止、過度のヘアケアなどによって、髪が成長を止めてしまうことで起こります。
育毛剤の使用や生活習慣の見直しなどの治療が行われます。
産後脱毛症は女性ホルモンに関係し、出産後に一時的に抜け毛が多くなったり、授乳期の栄養不足が原因で髪がやせたり脱毛して起こります。
妊娠すると女性ホルモンの分泌が増え、ヘアサイクルの成長期が長くなって、髪が退行期に留まって抜けずに残ります。
しかし、出産後にはヘアサイクルは通常に戻るので、髪が一気に抜けることになります。
出産後の抜け毛は、6カ月程度でもとに戻るのがふつうです。
女性の男性型脱毛症は、男性の男性型脱毛症と同じように頭頂部から前頭部にかけて髪が薄くなります。
更年期で女性ホルモンが減少した人に多く見られ、体内の男性ホルモンが優位になるために起こると考えられていますが、くわしくはわかっていません。
頭皮のトラブルには、シャンプー剤や整髪剤などによるかぶれや湿疹があります。
これらに含まれる界面活性剤、保存剤、酸化防止剤、香料などの化学物質がアレルゲンとなり、皮膚が炎症を起こすのが原因です。
対策としては、原因と思われるシャンプー剤や整髪剤の使用をやめ、違うものに変えてみます。
化学物質を含まない天然成分のものや、肌にやさしい低刺激のものを試してみます。
また、シャンプー剤の成分が頭皮に残っていると、炎症が起きやすいので、しっかりとすすぐことも大事です。
頭皮が赤くなっているときは、皮膚が炎症を起こして敏感になっている状態なので、早めに皮膚科を受診します。
@脂漏性皮膚炎
頭皮が赤くなり、脂っぼいフケが多くでます。
頭皮だけでなく鼻のわきや胸、背中なども皮膚が赤くなり、カサカサして皮がむけることもあります。
皮脂の過剰分泌によって、マラセチアという菌が増殖して起こるとされています。
塗り薬や内服薬などで治療します。
A円形脱毛症
円形の脱毛部分が頭皮にできます。
原因ははっきりしていませんが、免疫機能に異常が生じる「自己免疫疾患」に深く関係しているといわれています。
症状がひどくなる前に皮膚科を受診します。
塗り薬や内服薬、紫外線療法、ドライアイス療法などの治療を行います。
Bびまん性脱毛症
びまんとは 「広がる」という意味で、頭全体の髪が均一に抜けて薄くなります。
女性型脱毛症とも呼ばれています。
老化、ストレス、極端なダイエット、シャンプーのしすぎや整髪剤の使いすぎなどが原因で起こリます。
治療は育毛剤を使用するほか、生活習慣の見直しをします。
C接触性皮膚炎
外的刺激を受けて起こる皮膚の炎症で、皮膚が赤くなり、かゆみやはれ、ひどいときは水ぶくれの症状も見られます。
肌に合わないシャンプーや刺激の強いシャンプー、カラーリング別の使用が原因で起こることがあります。
原因物質との接触を避け、塗り薬や内服薬で治療します。
D乾燥
洗浄力の強いシャンプーを使ったり、シャンプーをしすぎたりすることで、皮脂が必要以上に奪われ、頭皮の乾燥を招きます。
とくに乾燥する冬は症状が悪化する人が多いようです。
フケがひどく、頭皮にかゆみや炎症があるときは、早めに皮膚科を受診します。
Eニキビ
頭皮の二キビは皮脂分泌の多い前頭部や頭頂部にできます。
顔と同じように、毛穴に皮脂や汚れ、すすぎ残しのシャンプー成分などが詰まり、炎症を起こしてできます。
皮脂を落とそうと頭皮を洗いすぎると、さらに皮脂の分泌が促進されるので、洗いすぎは禁物です。
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