抗うつ薬の妊娠中服薬と肥満
抗うつ薬を服薬中で妊娠した場合、薬は胎盤を介して胎児に移行し、特に、妊娠初期の4週から15週の時期は、薬が胎児奇形を引き起こす可能性がありますので、薬物投与を一時中止するか、より安全な薬に切り替える必要もあります。
しかし病気の種類や病状によっては、妊娠初期であっても服用が必要な場合があるので、薬を服用して精神状態をコントロールすることも大切なのです。
また、多くの薬は母乳へも移行し、特に生後1週間以内の新生児は、薬を代謝する能力が不十分なので、薬への影響を受けやすいといわれています。
できれば、服薬中の女性は母乳をやめ、人工栄養にするようにし、いずれにしても自己判断をせず、医師に相談することが大切です。
また、治療に用いる向精神薬の中には、副作用で肥満をもたらすものがあり、抗精神病薬のクロルプロマジン、スルピリド、抗うつ薬のアモキサピン、感情調整剤のバルプロ酸などがあります。
副作用が少ないといわれている非定型抗精神病薬のオランザピン、クエチアピンでも、副作用として肥満がみられます。
非定型抗精神病薬による肥満は、体重増加だけでなく、糖尿病患者が服用すると糖尿病の悪化を引き起こすことが知られており、使用にあたっては定期的な血液検査が必要とされています。
肥満は薬の影響もありますが、食事の内容を気をつけたり、運動を心がけたりすることで、ある程度解消されますから、その意味では、重い副作用ではありません。
うつ病がんばるな!
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