心の病気に複数の薬
心の病気で複数の薬が処方される場合には、効果の違う薬を組み合わせる場合と、1種類の薬だけでは効かない場合とがあります。
うつ病で、抑うつ気分や興味、意欲、集中力、自己評価の低下と症状に伴って、不安感や焦燥感が強くなったり、食欲低下や睡眠障害などが出現することがあります。
抗うつ薬でこれらの症状は改善してますが、抗うつ薬自体はゆっくりと効く薬なので、効果が出て来るまで8週間近くかかってしまう場合もあります。
この場合には、即効性の抗不安薬を併用すると、不安感や焦燥感が軽快して、楽になるのですが、抗不安薬そのものはうつ病を治す力は弱いので、抗うつ薬が効き目を現すまで、当分の間この2つの薬を併用する形になります。
また、不眠に対して睡眠薬を、食欲低下に対して食欲を増す薬などを併用する場合もあります。
うつ病に限らず、神経症性障害や統合失調症など他の精神的な病気でも不眠を伴う場合は多く、また不眠が改善することで本来の病気にも良い効果が認められることが多いので、主な薬と併用して睡眠薬が処方されることが多くなります。
また、本来の病気に対して、一つの薬だけで効かない場合もあり、うつ病で考えると、抗うつ薬の有効率は70%ぐらいで、他の薬との併用など、さまざまな工夫をすることで、最終的に90%近い有効率になるといわれます。
その他、副作用を抑えるために複数の薬が処方される場合もあり、抗精神病薬はふるえや筋肉が硬くなるなどの症状が出やすいので、これを抑えるために抗コリン作用薬を使います。
うつ病がんばるな!
スポンサードリンク
|
|